「賃貸はいざというときに引っ越せばいいから安心」「家の購入のローン=借金だから怖い」とずっと思っていた私が、中古マンションを購入しました。SUMAUでライターを担当しているまついが、購入を決めた瞬間からローンを組んで中古マンションを購入するまでの実体験をなるべく時系列でお届けしていきます。

■いよいよ物件選びが佳境に!

戸建ては早々に候補からはずし、新築マンションと中古マンションを並行して家探しを続けてきました。今回は運命の中古マンションに出会い、夫婦で購入を決めるまでのできごとをお伝えします。

■中古マンションのメリット・デメリットは?

前回は新築マンションと一戸建てのメリット・デメリットについてお伝えしましたが、中古マンションについてはどうでしょうか?


・メリット

新築に比べると価格が安い場合が多い
実際の建物や部屋、眺望や日当たりなどを確認できる
リフォームやリノベーションで自分たちの好きな間取り・内装にできる
売主が個人の場合、消費税がかからない。


・デメリット

仲介手数料などがかかり、購入に関する諸費用が新築に比べて高い
築年数と共に修繕積立金が高くなる傾向にある
管理の状態によっては建物が劣化していることも
旧耐震の物件は地震の時に危険。1981年以前の物件は耐震性の確認を

(参考:Vol.11 家が欲しいけれど…3人の悩める女性たち相談会https://sumau.com/2019-n/article/426

私たち夫婦にとってはやはり現地確認ができるというのが大きなポイントになりました。また、管理費の滞納が無いか、大規模修繕工事の予定などの管理状況も、仲介業者に聞けば教えてもらえるので、ある程度の管理状況も購入前に把握できます。


■不動産会社選びは慎重に!

新築マンションの場合は、マンションの建設・分譲を行っているマンションデベロッパーの会社から直接購入するのが普通ですが、中古マンションは仲介になる不動産会社を通して購入することがほとんど。ですので、信頼できる不動産会社の営業担当者と出会うということも重要になります。

が、私は見事に失敗しました…。よく考えずに、近所の不動産会社へお願いしたのですが、第一希望が駅近だと言っているのに駅から20分ほどのマンションを強くすすめられたり、希望エリアとは全く違う街に(頼んでいないのに)連れていかれたり…。

結局、内見は私がネットで検索して見つけた物件を指定して、連れて行ってもらうまるでタクシーのような状況になってしまいました。道中もこちらから話しかけないと無言。

これでは仲介会社に任せる意味がありません。
担当者を変えてもらってもよかったのですが、結局、不動産会社の評判などをインターネットで調べて、仲介の会社を変更することにしました。
どの会社にしても、仲介手数料は基準が決まっているのでだいたい同じ。納得して支払いをしたいと思いました。

中古マンション購入には信頼できる営業担当にいかに出会えるかが超重要!これは、本当に実感しました。

時間をロスしないためにも、最初の段階で合わないと思ったら、すぐに担当の方を変えてもらうなど、対応するのがおすすめです。

■実際の物件が見られるのは安心

新築マンションとの大きな違いは、建築済の物件なので、自分が住むことになる家の実物を見ることができること。

これは大きな安心感がありました。例えば、駅から徒歩7分ほどで、築2年で価格も条件に合ったマンションを見に行ったときのこと。築浅なのでエントランスもきれいで、スマートキーなど設備も最新。もちろん部屋の状態も綺麗だったのですが、ベランダのすぐ下が幹線道路のUターン箇所で、絶え間なく車がUターンをするのを見るととても落ち着きませんでした。
もしこれが新築だった場合に、この道路状況まで見抜けたか、と考えると私はあまり自信がありません。

■中古マンション見学は住民の方と話せることも

また、内見のタイミングによっては実際に暮らしている方に直接会ってお話を聞くこともできました。

「スーパーマーケットはどこに通っていましたか?」

「マンションの住民はどんな方が多いですか?」

「なぜ家を売ることにしたんですか?」

などなど、不動産会社の方が答えられないような具体的な質問ができます。

また、会話の中で売主の方から「この辺はいいよ。だって購入時から全然価格が下がっていないから」という話が聞けたことも、マンションを購入する気持ちを大きく後押ししてくれました。

そこに住んでいる状況なので、家具の置き方も参考になります。私が内見したのは中高生のお子さんがいる家だったので、普段は覗けない思春期の女の子の部屋に入ることができて、それも貴重な体験になりました。

■気に入った中古マンションを何度もチェック



不動産会社選びに失敗した私は、スマホとにらみ合いながら、良い物件を自力で探す日々。大手の物件検索サイトのほかに、地域の不動産会社のメルマガなども登録し、ちょっといいなと思ったら、まず自分で歩いて外観と立地をチェックし下調べ、気に入ったら仲介会社に連絡して内見する…という毎日が続きました。

そしてついに、駅から徒歩5分なのに、農園に囲まれた静かな場所、という理想的な立地の物件を発見。下調べをする前に「これは…!」と何かピンとくるものがあり、すぐに内見の申し込みをしました。

実際に行ってみると、本当に駅からも近い場所で、ベランダからの景観も申し分なく広さや価格の条件もぴったり。築年数が20年以上というところだけが気になりましたが、外観や共用部はそこまで劣化している様子もなし。
見れば見るほど、ここしかないのでは…という気持ちになりました。 その時点ではまだ新築マンションも気になっていたこともあり、 数千万もする買い物を前に いざとなるとすぐに決断できませんでした。

そこから1週間はほぼ毎日その中古マンションを見に行きました。会社帰りに素通りするふりをして雨の日、晴れの日それぞれをチェック。また休日の昼、夜と周辺の様子をチェック。
完全に不審人物になっていたと思います。

■ついに購入するマンションが決定!


そして次の日曜。もうどちらかしかないと新築マンション・中古マンションの両方を夫に見てもらい、決めることにしました。

まず新築マンションへ。やっぱり新築マンションは綺麗でモデルルームは家具もすべておしゃれ。最新の設備を見るとやっぱり私も新築がいいかな、という気持ちに。

そのあと中古マンションを見たら絶対見劣りするだろうし、夫は新築を選ぶだろうなと思いました。

でも、中古マンションを見た夫が「絶対にこっちがいい!」と全く迷いはありませんでした。ほとんど物件見学をしていない夫。他も見なくていいの?後悔しないの?と思いましたが、「いいんじゃない」とさらり。
ベランダから緑が見えるのがすごく気に入ったようでした。

■決まったのに決められない…! 大きな買い物

その翌日には新築マンションで私たちが迷っていた部屋は売れたということが判明。

もう、これは中古マンション一択…なのに、大きすぎる買い物を前に、なかなか決心できずいろんな方に相談しました。

「築年数のわりにちょっと高いんじゃない?」

「ちょっとでも良いと思うなら購入したほうが良いよ」

「迷うならやめたほうがいいよ」

「早くしないと売れちゃうよ」

意見は様々で、余計に迷いました。でも、ネガティブなことを言われると「いやでもここがいいんだよ」と反論する自分もいたので、気持ちはほぼ決まっていたんだと思います。

ファイナンシャルプランナーの先生にも、ここまで来ているのに決断できないでいることを伝えました。

「私のところに相談に来た方で、気に入った物件が見つからずに5年も家を探し続けている人がいるんです。理想通りの100点の物件なんてないんですよ。ほしいと思える物件が今あるなら、絶対に買ったほうがいい」

「理想通りの物件なんてこの世に存在しない」それが決定打となりました。ついにその家を買おうと決意したのです。

しかし、そこからがまた大変でした。次回はローンについてのお話です。

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