‘驚きと遊び心に満ちた休日を’とうたう「リゾナーレ八ヶ岳」は、山梨県の北杜市小淵沢町、八ヶ岳の山麓にあります。元々、この施設は1992年に誕生した会員制のホテルでした。当時から、世界的な建築デザイナーであるマリオ・ベリーニ氏の手掛けたこのホテルは、まるでイタリアにいるようだと、特徴のある建築と、それまでの日本には無かった感性のリゾートと話題になりました。

2001年、星野リゾートの経営となってからは、自然環境と共にあるリゾートの楽しさを目いっぱい感じて欲しいと、ゲストには地域の魅力を充分に満喫できるような滞在が提案され続けています。子供たちを積極的に受け入れるリゾナーレ・ブランドですから、家族連れの楽し気な様子をよく目にします。でも、楽しめるのは子供たちだけではないのです、大人も思わず興奮してしまうようなリゾナーレの醍醐味が満載です。

2019年3月リニューアル済みのホテル棟「ワインスィートメゾネット」。ワインリゾートを象徴するボルドーカラーが基調、壁に描かれる山々は八ヶ岳をイメージ。
ガーデンチャペルやYYgrillを手がけた、クライン・ダイサム・アーキテクツによる「デザイナーズスイート」。和洋の調和した特別な一室。テラスには高原と一体になれる露天風呂が。
ロゼワインとスイーツで夜桜見物、1日1組限定の1泊2日の贅沢プラン「ロマンティックロゼステイ」は、2020年3月25日〜4月22日まで。

左:メインダイニング、イタリア料理「OTTO SETTE」の内観。右:高原レストランらしいフレッシュな食材での独創的イタリアンが大好評。

リゾナーレはイタリア語で「響き合う」という意味。近くの八ヶ岳連山や、勇壮な南アルプス甲斐駒ヶ岳を見渡せる麓で、リゾナーレは‘自然と響き合う’滞在を提供しています。清々しい空気と澄んだ空、周囲の山々、そしてフレッシュな高原野菜や八ヶ岳の恵みが溢れんばかりの料理の数々に非日常感は沸騰点。さらにここは山梨、そう日本のワイン生産の聖地でもあるのです。

ワインが楽しめるのは食事の時だけではありません。「YATSUGATAKE Wine house」では、毎日開催される「ワインの学校」があり、 北杜市、勝沼エリア、隣接する長野の塩尻エリアのワインを中心にいろいろと学べるといいます。夕食時のメインダイニング、「OTTO SETTE」(オットセッテ)では、ワインのペアリングもありますから、先にワインを学ぶのもより食事を楽しめそうです。また、「葡萄畑アペロ」というアクティビティも提供され、ディナーの前のアペロタイムを葡萄畑で過ごしながら、土や葡萄畑の香りと共に、まさにワインリゾートを五感で満喫できるひと時も用意されています。

左:「OTTO SETTE」のシェフ政井茂氏、腕の建つ料理人たちが創り出すのは、豊かな土壌で丁寧に育てられた食材の絶品イタリアン。右:「OTTO SETTE」で提供するディナーコース「Vino e Verdura」(野菜とワインのマリアージュ)から、ポテトと卵とトリュフの豪華版。

至れり尽くせりの食事にはまず目が驚き、食欲全開になってしまいます。ビュッフェ&グリルレストラン「YYgrill」(ワイワイグリル)では、ディナーも朝食も、新鮮な高原野菜や地元食材が工夫された料理となり、その数の多さに大人も子供も目の色が真剣そのもの。誰もが朝からついつい食べ過ぎてしまいます。ディナーは、YYgrillオリジナルの南部鉄器や熱した岩で提供される本格的グリル料理が用意されます。

一方、高級感漂うメインダイニング「OTTO SETTE」では、シェフ自らが産地に赴いて厳選する食材を、オリジナルのイタリア料理として提供。イタリア語で「OTTO」は数字の「8」、つまり八ヶ岳を指し、「SETTE」は数字の「7」であることで、達人7名の生産者を意味しているといいます。また同時に、ソムリエが2000本のワインコレクションの中から選ぶ‘ワインと料理のマリアージュ’は、ワイン愛好家にはたまらない至福の時となるでしょう。

フレッシュな高原野菜、地元の農家さんが育てる珍しい野菜など、リゾナーレ内のレストランでは美味しい野菜やハーブなど大地の恵みが豊富。

レストラン「YYgrill」のディナータイムは贅沢ビュッフェのグリル料理が主役。でも、野菜の豊富さにも驚かされる。

本当の海岸のように波が打ち寄せるプール「イルマーレ」。季節や天候を気にせず愉しめるプール施設には、キッズエリア、スパゾーン、カフェテリアなども。

日本初のワインリゾートに生まれた「VINO SPAR」では、厳選された葡萄のみを使用したトリートメントの他、フェイシャルや指圧院なども。

4月に入り、そろそろ山麓にも新緑が輝き、山桜もほころび始まる時期がやってきました。エネルギーに溢れる森の声が聞こえ、雪解けも進むエネルギッシュな季節。森林浴も楽しめる季節になり、この季節、寒さも穏やかになる清々しい空気に包まれる「リゾナーレ八ヶ岳」は、1年で最も快適な季節を迎えます。滞在は、レジデンスとホテルの2つのタイプから客室を選ぶことになります。ショップが並ぶ街のような石畳の回廊に面したレジデンス、もうひとつは、まるで森の中に滞在しているようなホテルとしての客室です。どちらも贅沢な広さがとられ、ゆったりとした設えに癒される滞在です。

間もなく迎える4月16日からは、今年、3泊以上の長期滞在者のために新しい客室「レジデンスステイ」が誕生するといいます。リゾートに‘暮らすように滞在する’という贅沢な滞在が提案され、のんびりと別荘暮らしのような体験もしてみたいものです。

文/せきねきょうこ

Photo: 星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳

せきねきょうこ/ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て1994年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数、現在、新刊出版を準備中。

http://www.kyokosekine.com

星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳

山梨県北杜市小淵沢町129-1
Tel:0570-073-055(リゾナーレ予約センター) 

https://risonare.com/yatsugatake/

客室数:172室(レジデンス棟69室、ホテル棟103室)

料金:(大人2名利用1名朝食付・税別)21.000円~

施設:メインダイニング「OTTO SETTE」、ビュッフェ&グリルレストラン「YYgrill」、BOOKS&CAFE、波のプール「イルマーレ」、温浴施設「もくもく湯」、スパ、指圧院、ピーマン通りのショップ&カフェ&レストラン、ガーデンチャペル、パーティールーム、他

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