生活空間に“彩り”が加われば、気持ちも明るく前向きになる。それを実感できる展示が開催中だ。


流行とはちがった軸で、ファッションを追求し、大胆でポップな色遣いやオリジナルテキスタイルで知られる『mintdesigns』(ミントデザインズ)。2022年に20周年を迎え、これまでコレクションは40回、150柄以上ものオリジナルテキスタイルを発表してきた。その20年の軌跡から、空間に合ったテキスタイルやアート作品を厳選し、特別コラボレーションアイテムも加えて「カンディハウス横浜ギャラリー」で魅力あふれる世界観を展開している。




「カンディハウス」は、旭川でのものづくりにこだわる木製家具メーカーだ。日本の文化により育まれた美意識、ていねいな手仕事とテクノロジーを融合させ、ハイグレードな家具を生み出し世界からも注目される。とりわけ、人が長い時間使う椅子は、コンパクトで利便性の高いものからゆったりと過ごすパーソナルチェアー、スツールやハイチェアーなど、銘品が幅広くそろう。2021年9月に新設されたカンディハウス横浜ギャラリーでは、空間ごとにテイストの違う家具をレイアウトしながら、アート、デザイン、建築、カルチャーまで、様々なフィールドで活動するクリエイターの作品を紹介してきた。

ファッションも椅子も人のからだと心に寄り添い、フィットするものとして、親和性を感じたところから今回の展示が実現した。




mintdesigns

勝井北斗

1973年、東京に生まれる。パーソンズスクールオブニューヨークで学んだあと、セントラルセントマーチンズ カレッジオブアート&デザイン(ロンドン)卒業。


八木奈央

1973年、大阪に生まれる。同志社大学にて美術芸術学を専攻。卒業後渡英し、セントラルセントマーチンズ カレッジオブアート&デザイン(ロンドン)卒業。


mintdesignsのブランドヒストリー、お2人のフィロソフィーについてはこちらの記事をご一読ください。



勝井さん「家具のショールームでの展示は初の試み。住空間に『mintdesigns』の柄がどんなふうに映えるのか。また、カンディハウスさんの木製のクラシックな雰囲気にコラボレーションで色が入るとどうなるか、注目していただきたいです」


八木さん「シックな空間なので、そこに『彩りを添えたらこうなる』というのがみなさんにとって、新鮮な体験になるのかなと。遊び心をプラスすることでの変化を楽しんでいただけたら」



シックな空間が色づく、『mintdesigns』の世界



入口でまず目を引くのが、『mintdesigns』の代名詞とも言えるプリントドレス。毎シーズン同じ型のワンピースに、新作の柄をプリントして販売しており、コレクターもいるシリーズだ。これが壁一面にアートのように飾られている。


「プリントドレスは1枚の絵を刷るような感覚です。ファッションというのは、着ている自分自身がどう見えるか、という部分はもちろんあるのですが、周囲の人から見ると風景の一部というとらえかたもできます。部屋に飾ると、洋服がインテリアのひとつにもなるんです」(八木さん)




大きな壁一面にかけられた布も『mintdesigns』オリジナルのテキスタイル。壁紙を変えることはハードルが高くても、布を張るだけ、カバーを変えるだけでも空間が一変する。

ソファにサッとかけられたブランケットも、本展のために色を合わせてコーディネートした。無造作に置いてあるだけでも、インテリアのポイントのひとつになるから不思議だ。




また、これまで発表してきたテキスタイルの柄の一部を組み合わせて、シルクスクリーンアートに生まれ変わった作品も展示されている。mintdesignsの八木さんと勝井さんが手作業で1点1点刷ったものだ。


これらは空間ごとの雰囲気に合わせて、作品もコーディネートされているため、自分の部屋に重ね合わせながら、どの作品を飾ろうかと思いを巡らせるだけでも楽しい。




新たな気付きを生む『Wrapping Project』


使い古されて破棄される物や、傷などにより不良品として商品化出来なかったプロダクトをオリジナルのファブリックで覆う、『Wrapping Project』の一環としてアップサイクルによって生み出された作品も数多くある。




一般的なワイヤーハンガーに、ニットを纏わせたものは、あたたかみが増し、かけておくだけでも様になる。ワイヤーのままよりも、すべりにくく使い勝手も良くなるという。


たくさんかけるとまるでクリスマスツリーのようにも見えて新たな驚きと発見を与えてくれる。




洋服を作った際の端切れなど、余り布をつぎはぎして作られたバッグはどれも柄の組み合わせが違う1点もの。見ているだけでも気持ちが華やぐ。




本展のスペシャルコラボレーションとして、見逃せないのがカンディハウスのコレクション「CRUST Stool」にあわせたプリントクッションだ。

「CRUST Stool」 は、ロンドンを拠点に活躍するデザインユニットRaw-Edges(ロウ- エッジズ)が、北海道旭川のものづくりの現場を体感してデザインされている。このスツールの座面に合わせ、『mintdesigns』 のアーカイブから、20年変わらず使い続けられている「DOLL」と、ドットでジグジグしているところから名づけられた「DOT ZIG」の柄がウルトラスエードの生地にプリントされている。

ほかのスツールやチェアに置いても良いし、2種の柄同士の組み合わせなどもおもしろい。





本展の作品は、どれも展示販売されている。展示を見て、楽しい部屋作りのヒントにしても、お気に入りを見つけて自分の部屋に取り入れてもいい。


「誰もが一生楽しめるデザインを」

『mintdesigns』の想いがこもったプロダクトがそこにあるだけで、人生にも彩りが加わりそうだ。




mintdesigns meets Furniture

会期:2022年10月28日(金)~ 2022年12月6日(火)

会場:CondeHouse Yokohama Gallery(カンディハウス横浜ショップ内)

〒220-6003 横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA 3F

入場:無料 ※来場は事前予約

事前予約はこちらhttps://www.condehouse.co.jp/contact/reserve-yokohama/



mintdesigns(ミントデザインズ) 

https://mint-designs.com/


カンディハウス横浜

https://www.condehouse.co.jp/shop/yokohama/

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