ゴールデンウィークも明け、新生活にようやく慣れ始めたけれどなんとなく疲れが抜けなかったり、心もなんだかスッキリせず完全な状態ではなかったり。
そんな症状に悩まされやすい5月。皆さん、調子はいかがでしょうか?
今年は寒暖差も激しく体調を崩している人も多く見かけます。
「五月病」という言葉があるように、この時期は心身のバランスを崩しやすい季節です。
東洋医学の視点からそれを紐解いてみると、春は五臓の中で「肝」が活発に動くと同時に疲労しやすい季節とされています。
「肝」とはグループ名みたいなもので、肝臓・胆のう・筋肉・爪・自律神経など私たちの臓器や神経、体の部位などいろいろなものがそこに所属しています。
また、肝は目には見えないけれど体を動かすエネルギーとなる「気」や「血」を運ぶ役割を担っているのですが、弱ってしまうとそれらを円滑に体のすみずみへ運ぶことが難しくなってしまいます。そこで引き起こされるのが自律神経の乱れです。なんだかイライラ怒りっぽくなってしまったり、情緒が安定しなかったり不安になりやすかったり。
そんな時は肝がスムーズに働いていない可能性があります。五月病もまさにこの肝の弱りからくる代表的な不調と言えるでしょう。
そのため、もう少しの期間この「肝」を労わることが大切になります。
ストレスに弱い部分でもあるのでそれを溜めないようにするのはもちろん、食事も大きなポイントになってきます。
① お酒や添加物を含む食事はほどほどに。「お休み日」を作ろう。
アフターコロナとなり飲み会の場が復活していたり、忙しくてついコンビニやスーパーのお惣菜に頼りがちになりやすい時期ですが、お酒や添加物は解毒の際に肝のエネルギーを使い過ぎてしまうため、これらが続いている人は「お休みする日」を意識して設けるようにしてみてください。週末のお休みだけはお酒を控えてみよう、自炊してみよう!そんな小さな心掛けの蓄積が負担をかけない生活へと繋がります。
② 高タンパクの食事になっていませんか?
タンパク質をたっぷり食べようという文言をよく見かけますが、実はタンパク質の過剰も肝へ負担が大きいことを覚えておいてください。人の体は食べたものを代謝していらないものは解毒するようになっていますが、この解毒の際に一生懸命働いてくれるのが肝臓の役割でもあります。タンパク質は確かに体にとって必要な栄養素の一つですが、厚生労働省が定めている日本人の食事摂取基準という表があります。
日本人が生きていく上で必要だとされる全ての栄養素の量が年代ごとに分かれて記載されているものですが、そこにある数値から考えてもアスリートでもないのにわざわざプロテインまで摂取するような食事術には少々疑問が生じます。
何事も「バランス」が大切ですし、心身がちょっと疲れているなと感じる時ほど食事はシンプルに。ご飯とお味噌汁、お野菜のおかず1品程度で済ませてみてください。食べるものがシンプルになると心の中のモヤモヤも一気に晴れていきます。
③ ブロッコリーをたっぷり食べて心をスッキリさせる!
心身のバランスと自律神経を整えてくれる食材でこの季節おすすめなのが「ブロッコリー」です。ブロッコリーにはビタミンCがたっぷり含まれるほか、葉酸や鉄分、カリウムが豊富です。ストレスに耐えられる体を作るためにビタミンCは特に欠かせません。これは自律神経を安定させていくためにも必要不可欠な栄養素の一つですが、水に溶けやすい性質を持っているために汁も一緒にいただけるスープにして食べるのがおすすめです。
そこで今回はそんなブロッコリーをメインにたっぷり使ったスープをご紹介します。
つぶつぶとした実の食感が楽しくおいしい一品です。
〜ブロッコリーのつぶつぶ豆乳ポタージュ〜
<材料>(二人分)
- ブロッコリー…1/2房(茎の部分も含む)
- 玉ねぎ…1/4個
- にんにく…1/2片
- オリーブオイル
- 水…150ml
- コンソメ顆粒…小さじ1〜
- 無調整豆乳…200ml〜
- 醤油…小さじ1/2〜
- てんさい糖…小さじ1/2〜
- 塩…少々
- ブラックペッパー…少々
<作り方>
1、ブロッコリーは茎と花の部分に分けてそれぞれ刻む。
ニンニクはみじん切り。玉ねぎは薄くスライスする。
2、お鍋を熱しオリーブオイルを敷いたら、ニンニクの香りが出るまで炒める。
その後、ブロッコリーの茎と玉ねぎを加えて透き通るまで炒める。
3、2へ水を加えて一煮立ちさせたらハンドブレンダーで撹拌する。
ブロッコリーの花を加え、蓋をして再度煮込む。
全体に火が通ったら豆乳を加え、仕上げにコンソメ、塩・醤油、ブラックペッパーで味を調整する。器に盛り付けて出来上がり♪
豆乳とお野菜の旨味で優しい味わいに仕上げています。
お好みで生クリームを加えて濃厚な味わいに仕上げても美味しいですよ。
お試しくださいね。
<お料理する際のポイント>
*豆乳は沸騰させると分離しますので気をつけましょう
*水や豆乳の量はお野菜の水分量で多少変わります。それに合わせて味付けも調整してください。
*コンソメ顆粒はメーカーさんで味がずいぶん変わる印象です。お好み味になるよう量は調整してください。
プロフィール
美容料理家/ERICHE代表 松野エリカ
10代の頃、食べないダイエットの経験から食事の大切さを痛感し、
大学・専門学校にて栄養学を専攻。将来料理教室で独立を決意。
20代は飲食店に勤務するほか、ドバイで自身のスイーツブランドをプロデュース。
また、10年間悩み続けた生理痛を食事で改善するほか、悩んでいた数々の不調を食事で改善させることに成功。その大切さを伝えるべく、2017年東京南青山にて、食べてキレイを叶えるお料理・グルテンフリースイーツ教室をスタート。今日に至るまで受講生は3500名を超える。
◆Blog : https://ameblo.jp/erica-cook/
◆Instagram : https://www.instagram.com/erica_beauty_cook/