新年、一本目のワインはブルゴーニュのピノノワールで
新年あけましておめでとうございます。
今年はどんなワイン旅に出たいですか?
「フランスでワインの旅をする」
私は長くバケットリストに入っていたその願いが、ついに叶いました。
目的地は、ピノ・ノワールの聖地・ブルゴーニュ。
トリノを出発し、リヨン、ボーヌ、ニュイ•サン•ジョルジュを巡り、ディジョン、アヌシーを経て帰るロードトリップ。
同じブドウから生まれるワインが、土地によってどう表情を変えるのか。それを体感する旅でした。

軽やかで、奥深い。ピノ・ノワールという選択
赤い果実のニュアンス、透明感のある香り。
若いうちはみずみずしく、熟成とともに表情を変えていく。
ピノ・ノワールは、お肉だけでなく、料理法によっては魚や野菜料理とも寄り添う。重すぎず、飲み疲れないから体にもやさしい、そんなワインです。
一杯目はリヨンで 。美食の街のステイ

美食の街・リヨン。
川沿いに佇むインターコンチネンタルにチェックインし、ホテルで軽くアペリティフをとってから、地元で評判のビストロへ。
あいにくの天気でしたが、店内は満席。
肩肘張らない空気の中に、活気が満ちています。
最初に選んだのは Cotes De Nuits(コート ド ニュイ)の赤。

Henri Gouges(アンリ・グージュ)は、ピノ・ノワールのおすすめを聞くと、国を超えてよく名前が挙がる生産者で、実は初めて飲んだのもアメリカでした。
エレガントな果実の香りがグラスからふんわり溢れ、明日からのブルゴーニュ巡りにワクワクする夜。
歴史が眠る巨大セラーで、グラン・クリュを味わう
Patriarche Père & Fils (パトリアルシュ・ペール・エ・フィス)


石畳と古い建物が続く、落ち着いた雰囲気の町はなんだか時間がゆっくり流れているように感じます。
友人にすすめられ、Patriarche Père & Fils を訪問。
全長5kmにも及ぶセラーには、約200万本の熟成ワインが眠っています。
ヴィンテージワインに囲まれたプライベートルームでのテイスティングは、経験豊富なソムリエがアテンド。1859年から続くチャリティーオークションとして知られる Hospices de Beaune (オスピス・ド・ボーヌ)のワインも試飲させていただき、非日常的な体験でした。

地元の味とワインが揃う、ボーヌの老舗ビストロ
Bistrot de l’Hôtel (ビストロ・ド・ロテル)

ディナーは Bistrot de l’Hôtel へ。
最近訪れたレストランの中でも、群を抜いてボリュームのあるワインリスト。
素朴な店内でも提供されるものの質の高さはすぐに伝わってきます。
こちらで飲んだのはサヴィニー・シャン・シュヴレ・プルミエ・クリュ・モノポール。生産者トロ・ボーが単独所有する1級畑シャン・シュヴレのブドウから造られる赤ワインです、今回の旅で最も印象に残った一本でした。
ブラックチェリーなどの豊かなアロマに、花やスパイスのニュアンスが重なります。
濃厚過ぎず、果実味と酸味のバランスの良いエレガントな味わいは、飲み進めるほどに心地よい。
気づけばあっという間に一本空き、さらにお土産用にもう一本。
美味しいワインに出会えると、旅の幸福度は一気に満たされます。
スタイリッシュなセラーでのワイン体験
Maison Jean Claude Boisset(メゾン・ジャン・クロード・ボワセ)


翌日訪れたのは、ブルゴーニュ地方のワイン産地Nuit Saint Georges(ニュイ・サン・ジョルジュ)。
グラン・クリュやプルミエ・クリュを持つ村々へのアクセスも良いためワイン巡りの拠点にも最適な町です。
ワインテイスティングで訪れたのはスタイリッシュな世界観が印象的なMaison Jean Claude Boisset。
メゾンは1961年に創業されて以来、家族経営のスタイルを守りつつ、ブルゴーニュ各地のブドウを活かしたワイン造りを続けています。
地下に広がるモダンセラーでは、洗練された雰囲気の中でテイスティングすることができます。
アメリカの歌手ジョン・レジェンド(John Legend)と提携し、自身のワインブランド LVE (Legend Vineyard Exclusive)を展開しており入り口にはジョンレジェンドとのコラボレーションの作品も飾られていました。
Bistrot Lucien (ビストロ ルシエン)本場のオーヴェルジュで至福のワイン体験


最終日にディジョンへ行く途中、予定に組んでいなかったGevrey Chambertin (ジュヴレ・シャンベルタン)までへ足を延ばすことに。
ランチに選んだのはミシュランガイド掲載の Bistrot Lucien(ビストロ・ルシエン)。
素朴で可愛い村に佇むオーベルジュのアットホームな雰囲気。食事の最初に出てきたチーズ風味のパンの美味しさに期待感が高まります。
こちらで飲んだ Gevrey Chambertin (ジュヴレ・シャンベルタン) の赤ワインは、スパイス感があり、果実味はしっかり。
タンニンも美しくお肉料理と最高の組み合わせでした。
他の土地で感じたピノ・ノワールとは、また違うキャラクターで同じブドウでも、ここまで表情が変わるのかと、このワインの奥深さを実感しました。
併設されているRôtisserie du Chambertin – Hôtel & Restaurant (ロティスリー・デュ・シャンベルタン – オテル・エ・レストラン)の雰囲気も素敵なので次回はこちらを拠点にワインの旅を計画するのもいいかもしれない。
フランスワインの旅はロードトリップで楽しむ

フランスワインと聞くと、難しそうなイメージを持つ方も多いかもしれません。
でも特別な知識がなくても、気軽に楽しめるのがピノ・ノワールの魅力です。レストランも人も街の雰囲気も、どこも穏やかで、のんびり過ごせる時間が心地よい。
村ごと、畑ごとに、同じピノ・ノワールでも顔つきが変わるのもブルゴーニュの面白さ。
ロードトリップなら、訪れる土地ごとのワインを味わいながら、ゆったりと旅を楽しむことができます。
次のワイン旅の候補に、ぜひブルゴーニュを入れてみてはいかがでしょうか。

マリーニ あゆみ
Ayumi Marini
福岡生まれイタリア在住2児の母。ワインジャーナリストを目指しトスカーナでソムリエ資格を取得後、ロンドン拠点のWSET level2を取得。イタリア拠点にヨーロッパを中心にワイナリーやワインが美味しく飲める場所をお伝えしています。
ワインのある食卓を彩るジャポニズムなホームウェアブランドLaobi-decor.comを展開中
Instagram: @ayumi_asm










