友人が訪ねて来たら連れて行きたいお気に入りの店が誰にでもひとつはあります。街の人々に愛される店こそ、胸をはって紹介したい“わが街の味”。この連載では、そんな街で人気のお店を紹介しています。今月の街は日本が世界に誇る銀座。世界的なチョコレートブランドの日本初の凱旋店をご紹介です。

紹介する街●銀座

【チョコレート】 

世界が認めるチョコレートブランドが

日本初のショップをオープン。日本限定のパフェも登場

世界中のおいしいものが集まる銀座に、またひとつ加わったのが、ベルギー発のチョコレートブランド『ブノワ・ニアン』。これまでもポップアップでの日本販売はあったけれど、常設のショップで買えるとあって、ショコラ好きならずとも大注目している。ショップではボンボンショコラやタブレットを販売するほか、日本オリジナルの焼き菓子、ケーキ、さらに地下にあるカフェで、ベルギー本店にもない日本だけのパフェも食べられる。

シックな店内中に差し込まれた目を引くグリーンは、ベルギーの工房の機材(石臼)の色を取り入れている。

『ブノワ・ニアン』はショコラティエのブノワ・ニアンさんが2007年にスタートさせたチョコレートショップ。フランスの権威あるグルメガイド「ゴ・エ・ミヨ」で、「ショコラティエオブザイヤー」も受賞した、世界でも最高のチョコレートのひとつ。

ブノワ・ニアンさんは、もともとはエンジニアだったという異色の経歴。チョコレート好きが高じて自身でチョコレート作りに取り組むようになったのだとか。そしてチョコレートづくりを極めるほどに、“カカオ職人”でありたいという想いが募っていったという。

パッケージもスタイリッシュなタブレットチョコレート。

そうした想いを抱いて世界中のカカオ農園を回り、そこで出会った最高品質のカカオだけを使用している。しかも一つのカカオ畑からはその畑に最も適した一品種のみを栽培するという「単一農園・単一品種」のカカオにこだわる。今でこそ珍しくないが、当時はまだ少なかったビーントゥーバー(カカオ豆からチョコレートになるまで、すべての工程を一貫して管理する製造スタイル)に早くから着目していたのだ。

焼き菓子やケーキはテイクアウトだけでなく、カフェで味わうこともできる。(カフェメニューのケーキセットは平日限定。)

『ブノワ・ニアン』のおいしさの秘訣は、やはりカカオの品質にある。カカオの生産者と共に畑や栽培にかかわり、収穫後の発酵や乾燥にも細心の注意を払っている。繊細なカカオの香りを守るため、自家製のロースターを使った焙炒は、低温で時間をかけてカカオ豆に熱を加えていく。焙炒時には蒸気を使わず、乾燥熱風をあてるという方法で、蒸気と共に香気成分が飛んでしまうのを防いでいる。また、100年以上前に製造された石臼状のコンチングマシンを用いて、カカオ豆を舌で粒子が感じられない大きさまで65時間以上、およそ3日という長い時間をかけて挽いていく。花崗岩でできた石臼は熱の拡散性が高く、挽いている途中でカカオ豆に余計な熱が入らず、酸化による風味を防いでくれる。それゆえ『ブノワ・ニアン』のチョコレートには優しくふんわりとしたカカオの香りが立ち上るのだ。

惜しみない手間と素材へのこだわりを貫いた『ブノワ・ニアン』のチョコレートは、香り豊かでデリケートな味わいが魅力。高カカオ率のタブレットなども、味のバランスがよく、苦みだけが突出するということがない。

ブルー デ トワ パフェ 4,378円 シードル 900円
パフェはコーヒーと紅茶のフリードリンク付きの価格。ブノワ・ニアンの中でも人気のブルーを基調としたハートのチョコレート『ブルー デ トワ』がのったパフェ。オレンジ、ババロア、アイスクリームなどが入って軽やかな味わい。最後はカシス果汁をかけて味変を。

銀座にできた日本旗艦店の魅力は、『ブノワ・ニアン』のチョコレートが買えるだけでなく、地下のカフェも利用できること。こちらでは、飲み物と一緒にボンボンショコラやチョコレートを使ったケーキなどが味わえる。日本だけにしかないというパフェもお楽しみで、通常は『ショコラ パフェ』(ドリンク付き)4,378円だが、バレンタイン期間(2月1日(木)~3月14日(木))には『ブルー デ トワ パフェ』が登場する。カフェは予約制だが、当日でも空いていれば利用可能なので訪ねてみたい。

※ 『ショコラ パフェ』はバレンタイン期間中(2月1日(木)~3月14日(木))、販売を停止しております。

カボス 1,350円
カカオ型のキュートなケーキは、レモンカードをキャメルショコラムースなどで包み、チョコレートでコーティングしている。カフェではプラス500円の飲み物付き価格で提供。

ショップは、『ブノワ・ニアン』のベルギーの工房をイメージしているそうで、チョコレートを製造するのに欠かせない石臼をモチーフにした棚や、工房と同じ材質が使われた壁など、ベルギーの工房の雰囲気を楽しみたい。

ショップにはベルギーの工房の写真も飾られ、チョコレートが作られる様子を知ることができる。

「銀座は100年以上続く老舗店から、新しい風が吹く商業施設や百貨店まで揃い、歩くだけでも優雅な気分に浸れる街。歴史が感じられる一方で進化し続けている点が魅力だと思います。日本のみならず世界中の皆様に情報の最先端の街だと認識されていると考えております。そんな銀座で一人でも多くの方に、『ブノワ・ニアン』のおいしいチョコレートを味わっていただき、その世界観を知ってもらいたいです。そんな願いから店舗の場所に銀座を選びました」というのはブノワ・ニアン担当の菊田チームリーダー。

チョコレートの国・ベルギーを代表するブランド『ブノワ・ニアン』で、最上のカカオから生まれた職人気質のチョコレートを体験してみたい。

BENOIT NIHANT GINZA

ブノワ・ニアン 銀座

住所:東京都中央区銀座 4-6-18 ギンザアクトビル1F・B1F

電話:03-5579-5820

営業時間:11:00~21:00

定休日: 年末年始 *2024年2月26日(月)は臨時休業、2月27日(火)は時短営業

掲載価格は税別価格です(2024年2月現在)

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