はじめまして、quinoとフランス語で書いてキノと読む花屋の木野園子です。今回モリモトのSUMAUでお花の連載をさせていただくこととなりました。


個人的にもマンション購入に興味の出てくる年齢になってきた今日この頃。この連載のお話をいただきとても嬉しいです。


今回の連載では、私がこのお家で暮らすことをイメージして、部屋ごとに「日常に彩りを」をテーマにお花を生けていきます。

第一回目は家の中で顔となるリビングルームです。




大ぶりの花を主役にしたダイニングテーブル



まず、お花を飾ってない状態のダイニングテーブル。十分素敵な空間ですがここにお花を入れてみます。


ダイニングテーブルはお客様を迎えることも多く、また生活の中心となる場所です。


今回は4月~6月頃がシーズンの花、芍薬を主役に5種類のお花を生けました。

大ぶりなお花を主役に、それ以外のお花はあまり似た形を選ばず、少し変わった形のものや、同色以外のもので変化をつけて楽しめるようにしました。


花器はスタイリッシュなお部屋に合わせてカラーグラスのものを選びました。

ダイニングテーブルは食事をする場所なのでカラーグラスのフラワーベースは茎が透けにくく、水の濁りも気になりにくいのがオススメです。


生けるときのポイントは当たり前のようですが、お花を生ける前にしっかりフラワーベースをきれいに洗い、新鮮なお水を入れることです。

そこまで汚れないと思いがちですが、滑りなどフラワーベースの汚れは花の持ちを悪くしてしまうので地味ですが大切な作業です。

お水の量は花によって調整します。例えば、今回メインにした芍薬は茎が滑りやすいのであまりたくさん水は入れないで少なめにします。


葉っぱはフラワーベースの中に入らないように、下のほうは取り除きます。

花の長さは特に決まりはなくバランスを見て好きに決めて良いと思いますが、お花とフラワーベースが1対1、1対1.5、1対2からはじめると応用しやすいかなと思います。今回ダイニングは1対1で合わせました。


また、たくさんフラワーベースを並べるときは、どこかに共通点があるものを入れるとまとまりやすいかなと思います。高さは色々あった方が楽しいかなと思いますが、用途に合わせて。お花も花瓶もお洋服を選んで自身でコーディネートするようにバランスを見て選ぶと良いなと思います。


左から 

・ガーベラ 

・アンスリューム 

・芍薬

・カラー

・オーニソガラム


リラックスできるソファ周り


次にソファテーブル、コーヒーテーブル。

ソファテーブルはリビングルームの中でくつろぐ場所になるので、あまり背の高い花器や主役の花を作ると目線が高くなったり、情報が多くなったりしてリラックス出来ないので空間に溶け込むように生けました。

ダイニングテーブルで使ったフラワーベースのワイドシルエットのものを色違いで。その他のフラワーベースもインテリアの色に合わせた色味にしました。

ワイドシルエットのベースは花を短くして、片側に寄せて生けると使いやすいかなと思います。


お花はグリーンを多めに。青みピンクからパープル、ブルーの流れで落ち着きを出したくて反対色やメリハリがでないように選びました。

左から

・ニゲラ

・カリフォルニアライラック

・カラー

・クリスタルキャンドル

・ライラック、ユーカリ

お花を生けていると、リビングルームでの生活の想像が広がり何だか楽しくなってきます。日々の暮らしの中にひとつお花があるだけで気持ちが変わっていく。

気軽にそのときの気分でお花を選んだり、誰かに贈ったりがもっとスタンダードになってより良い暮らしが出来たら良いなと考えます。

そして、この連載を通して少しでもそのお手伝いが出来たらと思います。



次回はまた別の場所で色んな種類のお花をまとめて生けてみようと思っています。是非ご覧いただけたら嬉しいです。
 

(撮影・古本麻由未)

木野園子 (qui no)

女子美術大学美術学科卒業後、モデルとして活躍。

2016 年から BUENO-F にてフローリストアシスタント。DILIGENCE PARLOUR で働く。 撮影や展示会用の装花やウエディングブーケなどの個人オーダーを受けるようになり2020 年に、qui no(キノ)を立ち上げる。

フランス語で qui をキと発音することからキノという名前で qui は誰という意味。いろんなシチュエーションに花を。そして贈ることももっと気軽に。誰、木、野原、野花という文字にそれぞれ思いを込めた花屋。

https://www.instagram.com/kinosonoko/

https://www.instagram.com/quinoflowerkinosonoko/

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