モデル、ライターを経て、現在は旅や美容を中心とした暮らしにまつわるコラムやエッセイを寄稿している前田紀至子さん。お父様が大のインテリア好きで、ご自身も自然とインテリアに興味を持つように。

今回は、そんな前田さんとともに素敵なライフスタイルショップで実際に商品を見ながら生活を彩るアイテムを選んで、ウィッシュリストとしてご紹介していきます。


訪れたのは、青山から表参道の複合施設GYRE B1Fへ移転、リニューアルしたばかりの「CIBONE」。デザインとコミュニケーションを軸にした「CONNECT」のプロジェクトスペースを中心に、もともとGYREで展開していた「HAY」「Dandelion Chocolate」が集結した、これまで以上に刺激的な空間になっています。


オンラインサイトでも購入できる日用品はあえて少なくしているという店内。並ぶのは一点物が多く表情が少しずつ違うため、ひとつひとつ吟味しながらちょっと背伸びして買いたいもの、ギフトにもできる手頃なものを織り交ぜて「CIBONE」「HAY」それぞれ3点ずつお気に入りを選びました。


自分と気が合う子を連れて帰りたいCIBONEの3品


CIBONE

コンセプトである“New Antiques New Classics”(未来のアンティーク、これからのクラッシック)はそのままに、移転後は「Unique」をキーワードに、若手のアーティストの作品や古き良き時代を感じさせる品など、良いもの、新鮮なもの、驚きを与えるものを国内外から集められている。

・叢/ラクテア錦綴化 ¥5,500


“いい顔している植物”をコンセプトにした植物屋「叢」。これまで植物を育てたことがない人たちも、楽しむことから始められるサボテン・多肉植物を中心に、店主みずからが日本中を旅して集めた個性あふれる植物を、特徴を引き出す器とあわせて提案する。

「『叢』は以前から欲しいと思っていて、オンラインでも販売されていますが、いいなと思ったものは次々売れてしまいますし、やはり植物は実際に見てみないと気が合うかどうかもわからないので買う勇気がなかったんです。この子は、ピンク色でフリルのような形がとってもかわいくて! 土台とのバランスも素敵です」

・Bokja/クッション ¥45,000〜¥65,000


レバノンで誕生した女性2人組によるブランド。高い技術を持つ職人により1点ずつ手刺繍でつくられたクッションのタグには、モチーフとなっている動植物や環境が共生するための関係性についてのメッセージが記されている。

「リネンは一度買ったらそれほど買い換えるものではないんだ、と前回の連載(Vol.3)で気づいたんです。だから、高級なものでも長く使うことを考えれば実際にはそれほど高い買い物にはならないはず。主役級のクッションが部屋に1つあるだけで、雰囲気がまったく変わりますよね。良いものを買っておけば風合いも出てどんどん愛着が湧いていきます」

・fresco/プレート ¥8,500


ブランドの持つ“信頼性”とハンドメイドという“オリジナル性”を両立することをテーマにした大阪の吹きガラス工房。同じ色味であっても、一つ一つハンドメイドで作られるガラスは、それぞれが個性を持ち、模様や透明度が少しずつ違った表情を持つ。

「ガラスのプレートはこれからの時期に活躍しますよね。パスタやデザート、和にも洋にも合いそうだから、登場回数も高いはず。気泡の位置やバランスで、1枚ずつ違っているので、見比べながら自分がピンとくるものに出会いたいです」

色合いの妙に魅せられるHAYのラインナップ


HAY

Rolf Hayが2002年に設立し、2003年のケルンフェアでデビューしたデンマークのインテリアプロダクトブランド。HAY TOKYOでは、それぞれの商品が持つデザイン性やストーリーを体感できる場としてフロアを再構成。家具のほか、ホームアクセサリーやテキスタイルも幅広く展開している。

・HAY/ジャグ ¥7,000


ドイツ出身のアーティスト Jochen Holz(ヨッヘン ホルツ)氏の作品をプロダクト化した商品。やわらかい曲線のフォルムで温かみがあり、水差しとしてはもちろん、花瓶としても、ジャグそのものをオブジェとして置いておくだけでも絵になる。

「この色の組み合わせはほかにはないですし、形がぽてっとして丸みがあるのも、ガラスの厚みもすべてがお気に入りです。それでいて、ギフトにもできる手頃な価格ですね。友だちの家に遊びに行って、これでお水が出てきたら最高におしゃれなおうちだなって感動してしまうと思います」

・HAY/プレースマット¥2,200、ナプキン¥1,800(各4枚セット)


店舗のリニューアル後に登場した日本初上陸の商品。フレームに施されたコントラストカラーのステッチがアクセントになったプレースマットとナプキン。それぞれ、グレー、ベージュ、レモン、ラベンダーの4色展開。前田さんが選んだ色はレモン。

「これぞカラーリングの“妙”ではないでしょうか。やさしいけどふんわりしすぎない、夏に使いたくなる絶妙な色ですよね。CIBONEで選んだガラスのプレートに合わせるともっと涼しげになりそう。これを使ってテラスでレモンのパスタを食べたいです」

・HAY/DLM(サイドテーブル)¥23,000


コペンハーゲンに拠点を置くThomas Bentzen(トーマス・ベンゼン)氏によるデザイン。取っ手がついているため持ち運びやすく、カラーバリエーションが豊富で、コーディネートもしやすい。前田さんが選んだディープブルーは、グレーがかった青みでどんな部屋にも馴染む。

「ちょうどベッドサイドに置くテーブルを探していたんです。夜中にのどが渇いて目が冷めても良いようにお水とか、メガネやハンドクリームなどの細々したものを置いておく場所が欲しくって。これは軽くて持ち運びができるのと、コーディネートしやすそうな色がいいですね」

(取材・文/SUMAU編集部 撮影/古本麻由未)


―取材後記―

ありがたいことに「面白かった!」と、たくさんのご感想をいただいた前回のウイッシュリスト。では今回は街に出て欲しいものを選んでみようと移転、リニューアルしたばかりの「CIBONE」と「HAY」で、欲しいものを各々3つずつ真剣に選んでみました。

もともとインテリアを買い足したい時はもとより、ファッションアイテムやギフト探しに至るまで、気の利いたものを探す時に「まずは!」と立ち寄る大本命ショップだけに、広々とした空間には欲しいものがいっぱい。

計6点にしぼるのは、なかなか至難の業でした。制限を設けなければ、きっと100点くらい欲しいものがあるんじゃないかな(笑)

それだけに、セレクトしたアイテムはどれも心から欲しいものばかりで、実際にお買い上げしたほど。1つだけでも、6つのうちどれかを組み合わせても(もちろん全部でも)相性良くまとまるはずなので、気になったアイテムはぜひ実際に足を運んでご覧いただければなぁと思います。

自粛期間中は、ワンクリックで気軽にお買い物をすることも多かったけれど、微妙な色合いや風合いによって表情が異なるアイテムをたくさん取り揃えている「CIBONE」と「HAY」では、縁や出会いの空気感や喜び含め楽しめるはず。そういうのもまた、お買い物の醍醐味ですよね。

前田紀至子インスタグラム:@ki45m

Note:https://note.mu/kishikomaeda

CIBONE/HAY

住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1F

営業時間:11:00-20:00

定休日:不定

HP:CIBONE https://www.cibone.com/

HAY TOKYO  https://www.hay-japan.com/

※価格はすべて税別です(2020年7月現在)

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