インテリアスタイリストのみつまともこです。

仕事で「見映え良く飾る」ということに日々携わっています。わたしが自宅で取り入れていることをご紹介する連載の2回目。

今回はグリーンについてです。

インテリアにはグリーンは欠かせませんね。グリーンがステキに映えているお部屋は、ほとんどの人が良い印象を受けるのではないでしょうか。気持ち良い空気感をグリーンが運んできてくれるからです。

グリーンをステキに見せるには、いくつかのポイントがあります。それをご紹介していきましょう。

グリーンがイキイキとしている

朝の光を浴びるウンベラータは植え替えしたばかり

グリーンは生きているものなので、調子が悪そうだと見ていても辛くなります。イキイキとしている様子があって初めて、良い空気感をもたらします。そのためには、部屋の環境に合うグリーンを選ぶことが大切。

我が家のリビングは東南向き。基本的にはブラインドを閉めていることがほとんどです。カーテン越しの明るい光、東南なので比較的暖かい、という条件なので環境に合うグリーンは多い方です。

例えば、日当たりがそれほど良くないという環境でも合うグリーンがあります。ショップなどで相談してみてください。

グリーンの様子を気にかける

春なのでパキラの小さい葉が出始めています

リビングの大きいパキラは、購入して8年以上経ちますが、環境が合うためかぐんぐん大きくなり、春から夏には天井に届いてしまうほど。定期的に剪定しています。昨年、鉢の中で根がいっぱいになって、大きい鉢に植え替えました。ある日調子が悪くなり、それが植え替えのサインだったのです。

土が乾いたら下から出るくらいたっぷり水をあげる、それが基本のメンテナンス。たまには床に新聞紙を敷いて、葉っぱに霧吹きをしてホコリを落とします。大きいのでなかなか大変な作業ですが、それをするとパキラがイキイキとしてくるので欠かせないのです。

グリーンの種類により内容は多少変わりますが、日々の水やり、たまの葉水、根が張ってきたら植え替え、などが健康を保つための作業です。ルーティーンになればそれほど大変ではないですが、一番大切なのは、水はけは悪くないかな?葉っぱが黄色くなってないかな?と、グリーンを気にかけてあげること。気にしていれば調子が悪いとすぐに気づいてあげられるからです。

シンボルツリーをつくる

シンボルツリーのパキラ。陽の方向に成長しやすいので、たまに向きを変えて。

リビングの大きいパキラは存在感があり、部屋のアクセントになってくれています。このように、部屋に入った時に真っ先に目がいくシンボルツリーを置くと、部屋の印象を引き締める効果があります。

大きいものでなくても良いのです。ポイントは目に付く場所に少し高さを上げて置くこと。そこにお気に入りのグリーンを台に乗せて置く、ということでも十分です。

部屋に入った時の対角線の奥が一番目につく場所と言われているので、そこを意識して置き場所を探ってみてください。もちろん、グリーンにとって環境の良い場所であることも考えて。

鉢カバーはグリーンの洋服

陶器の表情が良い雰囲気のお気に入り鉢カバー

部屋の環境に合う、お気に入りのグリーンに出会ったら、いよいよ部屋の中に見映えよく飾ることを考えます。

  • ステキな鉢に植える、または鉢カバーに入れる
  • ハンギングで吊る

いろいろな植え方、飾り方、がある中でわたしのおすすめはシンプルなこの2方向。

グリーンが問題なく育つ方法で映えさせることが大切です。慣れた方ならいろいろな凝った植え方や飾り方でもうまく育てられますが、それでハードルが上がり育てにくくなるのであれば、手入れが簡単で見映えが良くなる方法を選びたい、その結論に至りました。

鉢や鉢カバーはグリーンの洋服みたいなもの。グリーン自体はシンプルなお世話になるようにとどめ、着させるものでおしゃれをするのです。

そして、天井からグリーンを吊るハンギングもインテリアには効果的な方法。目線より上にグリーンがあると、風で葉が揺れたりする姿も目に入り、程よいアクセントに。葉っぱが垂れる種類などにぴったりです。

マクラメのハンギングで吊っているコウモリラン

鉢カバーの選び方

日差しが届く飾り棚は小さめグリーンの置き場として最適

鉢カバーは、中の鉢がしっかり隠れるものを選ぶとぐんと見映えが良くなります。思っているよりけっこう大きいです。

グリーンをプラスティックの鉢に植えて、好きな鉢カバーの中に入れる方法が、水やりの時にも持ち運びがしやすく、軽くて便利です。

鉢カバーの素材はカゴ、金属、木、陶器、プラスティックなど様々。お部屋の雰囲気に合わせてセレクトしてください。

わたしはカゴが大好きなので、鉢カバーに出来そうなカゴを見かけたら中に入れるグリーンを想像するクセがついてしまいました。

鉢カバーをつけたまま、そこでお水を上げてしまうと中にお水が溜まってしまい、根腐れの原因になります。水やりは、鉢カバーを外して中の植木だけを洗面所などに運び、そこでお水を上げて、水がしっかり切れてから鉢カバーに戻しています。いろいろ試して、その方法がベストだと思います。洗面所であれば、ついでに霧吹きで葉っぱにお水をシュッシュと吹きかけることもできます。

厚めの葉がかわいい多肉植物、ディスキディアの仲間

季節感をお花でプラス

ミモザのボリュームに合わせて、大小のガラス花器を重ねてバランスを取っています

グリーンに囲まれて暮らす中で、お花を飾ることも大好きです。観葉植物では美しいグリーンの葉を楽しんでいますが、生花は季節のカラフルなものがたくさん出回ります。お花屋さんでミモザを見かけると、あ、春が来るんだな、と嬉しくなり、部屋に持ち帰ると一気に春らしくなりますね。その瞬間がとても好きです。

グリーンが映えるお部屋には、相乗効果でお花も映えるもの。ぜひ、どちらも合わせて楽しんでください

エアプランツはどこにでも置きやすい便利なグリーン

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みつまともこ

インテリアスタイリスト・ディスプレイデザイナー

イベントやショップのディスプレイデザイン、雑誌等の撮影スタイリングのほか、
近年では雑誌、書籍、web等で、家を飾ったり快適にする為のアイデアを
紹介することも多く、自宅での撮影も多数。
著書に「暮らしの図鑑 ガラス」「小さなスペースではじめる 飾る暮らしの作り方」(共に翔泳社)がある。

www.mitsumatomoko.com

インスタグラム @mitsumatomoko

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