大阪の街中で、滞在しながら大阪の面白さと、街の奥深い魅力を知ることとなった初めてのホテルが「OMO7大阪by 星野リゾート」でした。大阪はそれぞれの地域性にとても個性がありひとくくりにはできません。大阪初心者の私には、どこを訪ねようと興味津々ではありますが、これまでメディアがあまり取り上げない地区に、星野リゾートが造る「OMO7大阪by 星野リゾート」が開業したと聞いて、即刻、お邪魔をすることとなりました。通天閣や新世界からもわずかな距離のディープな大阪が楽しめそうです。


常に話題の宿や、人気の宿を世に送り出している‘星野リゾート’は、この大阪の浪速地区に「OMO7」というフルサービスのラグジュアリー感溢れるホテルを開業したのです。間違いなく個性や面白さ溢れるロケーションであろうと確信。ホテルは‘なにわラグジュアリー’を掲げているのです。それだけではありません。国内初となる建築設計で外装に膜を張り、また環境に配慮した技術を随所に建築に導入し環境負荷を低減しています。星野リゾートは経済価値と社会価値を両立する CSV 経営(CSV:共通価値の創造) が重要だと考え、常にSDG’Sに貢献できるよう努力を重ねているのです。

建物の2階にあるOMOベースは全長約85m。ラウンジ、チェックイン・アウトのカウンター、OMOダイニング、ライブラリーなどホテルの中心。

まずは「OMO」についてお話をしましょう。OMOは星野リゾートのホテルブランドの一つであり、「テンションあがる『街ナカ』ホテル。街をこよなく愛するスタッフが地域の方々と仕掛ける、新感覚のホテルです」と説明をしています。思いもよらない魅力に出会い、知らず知らずのうちにその街までお気に入りになると言うのです。全くその論理の通り、ホテルは泊まってみないと本当の姿が見えませんし、ロケーションや土地の魅力もわかりません。

私が初めて泊まった「OMO」は「OMO5 東京大塚 by星野リゾート」でした。大いに気に入り、OMOのセオリー通りに街ごと好きになり、その時以来、もう数回ほどリピーターとして泊まっているのです。OMOは特にロケーションの良さや、美味しい食事が用意されていること、OMOベースというスペースがあり、カフェも含め、自由に集まりオールデイで楽しめる気軽で快適な場が造られています。さらにホテル名にナンバーの付いたOMOでは、カプセルホテルの「OMO1」、ベーシックな「OMO3」、ブティックホテル「OMO5」、フルサービスホテルで都市のランドマーク的存在である「OMO7」に分かれ、それぞれの目的で選べる魅力があります。


大阪はまさに「OMO7 大阪by 星野リゾート」という最高ランク。客室は436室、いどばたスイート、だんだんルームなど個性的な客室揃いです。ロケーションは大阪の新天地にあり、OMOレンジャー(ご近所ガイドとしての案内スタッフ)と共に散策すればくまなくディープな大阪を紹介してくれます。


実際にOMOレンジャーとご近所を歩き‘目からウロコ’でした。楽しくて、面白くて、興味津々の街歩き。気取らず温かな‘おせっかい人’で溢れる大阪の下町歩きのお陰で、また行きたい町、また行きたいホテルとなりました。  

客室「コーナーツインルーム」。角部屋で窓が思い切り大きく、大阪市内の夜景が楽しめる。
客室「いどばたスイート」(59㎡)。四隅にあるベッドスペースはそれぞれ間に仕切りがあり、プライベートな空間として寛げる。

さて、ホテル館内ではコンセプト通りに‘なにわラグジュアリー’が堪能できます。贅沢な客室、大阪ならではのアクティビティ、そして何よりも「OMOダイニングディナー」の美味しさに舌鼓を打ちました。大阪の伝統的な食文化を感じながら、新たな大阪の味を発見することができる「Naniwa Neo Classic(なにわネオクラシック)」ディナーは、繊細なプレゼンテーションとメニューの独創性、美味しさも含め大満足だったのです。さらに翌朝、「OMOダイニング モーニングビュッフェ」も‘うまいもん’がずらりと並んでいました。大阪木津卸売市場から仕入れた新鮮な食材が朝の食欲をそそります。もうひとつ「OMOカフェ&バル モーニング」もクロックムッシュに厚焼き玉子で、パリ発祥のクロックムッシュが‘クロックおかん’として提供されています。もしかしたらパリより美味しいかも…!!知れません。

OMOダイニングで提供されるディナーコース「Naniwa Neo Classic(なにわネオクラシック)」。大阪の伝統的食文化を感じながら、イノベイティブなラインナップをビュッフェ形式で。
同じくディナーコース「Naniwa Neo Classic(なにわネオクラシック)」のラインナップ。
大阪には風呂文化があり、‘みやぐりん’の一角に造られた湯浴棟「湯屋」の内観。吹き抜けで空が見えるが雨が降っても湯船に入らない設計。
主レンジャーと巡るツアー。市場に出かけ関西の「だし文化」を学ぶ、ご近所ガイドOMOレンジャーの「ええだし出てますわ」ツアー。

取材・文/せきねきょうこ

Photo/OMO7大阪by 星野リゾート

せきねきょうこ/ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て1994年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数、21年4月、新刊出版。

http://www.kyokosekine.com

DATA

OMO7大阪by 星野リゾート

大阪市浪速区恵美須西3丁目16番30号

📞   050-3134-8095

https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka/

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