行けば必ず心ときめく物に出会える、誰でも一軒はそんなお店があるもの。この連載では素敵なライフスタイルを送る方のお気に入りのお店で、生活にプラスしたいモノ・コトを一緒に探します。

今回から2回にわたって登場するのはウェディングプランナーとして、これまでにおよそ1000組のウェディングを手掛けてきた黒沢祐子さん。現在はウェディング・ライフスタイルプロデューサーとして、インテリアコーディネートやアパレルのディレクションまで、幅広く活躍されています。SNS等で発信されるセンスにあふれたライフスタイルには、常に注目が集まります。

そんな黒沢さんと共に訪れたのは、日本の工芸品やインテリアがそろう「雨晴(あまはれ)」。黒沢さんがつい買い足したくなるといううつわなど、お気に入りのテーブルウェアを探しました。

作り手の想いまで伝わるインテリアがそろう「雨晴/AMAHARE」

「雨の日も晴れの日も、心からくつろげる暮らし」を一緒に考えながらつくりあげていきたいという想いをコンセプトにしたセレクトショップ。

並ぶのは作家の作品や、職人の技が光る製品など、日本の伝統が息づいた工芸品。産地まで赴いたり懇意の作家に紹介してもらったりしながら、作り手の想いやその背景までも共鳴したものをセレクトしています。

テーブルウェアを中心に、棚などの家具やオブジェなどのアート作品までインテリア全般がそろい、どれもがコンセプトに沿っているため、雨晴で購入した作品を家で並べた際にスタイリングがしやすいのも嬉しいところ。

食事を美しく見せる釋永 岳さんのうつわ

この日、黒沢さんが一番に手に取ったのは、富山県東岩瀬にアトリエを構える釋永岳さんの工藝ブランド「GAKU ceramics」のうつわでした。北前船の廻船問屋の旧家や蔵が建ち並ぶ東岩瀬は、現在、美食と文化のまちとして進化しています。釋永さんは多くの料理人とコミュニケーションを取りながら、料理を美しく見せ、使いやすいうつわを追究している陶芸家の一人です。

「釋永さんは富山出身の彼から教えてもらい、うつわが使用されているレストラン何軒かで食事をしたこともあるんです。家にもすでに何点か作品がありますね。小さなお皿はギフトにしたこともあります」

「作家もののうつわが大好きで、毎日のように好きな作家さんの展示会の情報をチェックしてギャラリーに足を運んでは、週に1回のペースで買い足します。選ぶ際には、家にあるお皿との相性、そして使い方が同じにならないかどうかを考えますね」

「今日は、釋永さんのものだけでも、たくさん種類があってどれも素敵でしたが、落ち着いた品の良い赤に惹かれました。新しい年を迎えたタイミングにもぴったりで。魚もお肉もお菓子も、なんでも合いそうです」

(写真左下)âge himawari 皿 ¥22,000 (写真左上)aube 六寸皿 ¥9,900 (写真右)aube×gen 鉄鉢 Φ17 ¥11,000

愛用中のハタノワタルさんの敷板と竹俣勇壱さんのカトラリー

敷板270×180mm¥5,720

「雨晴」の店内には、黒沢さんが愛用しているものも。その中のひとつが敷板です。京都府綾部市の伝統工芸である黒谷和紙づくりの修行をしたハタノワタルさんが、和紙の消費を増やしたいという思いから作られたものです。

「いくつか持っているのですがとても扱いやすく、テーブルコーディネートに活用しています。というのも、素材は和紙ですが、コーティング加工がされているので、水に濡れても大丈夫なんです」

(左から)ryo ladle-a ¥4,950、ryo butter spreader-a・butter knife-a ¥3,080、ryo salad 各種 ¥3,080、ryo fork-a table ¥3,850、ryo fish fork-a ¥4,180

また、石川県金沢市でジュエリーデザイナーとしても活躍されている竹俣勇壱さんのカトラリーも。これは明治時代に日本の洋食器文化が開いた時に作られた型を元にしているそう。デザイナー猿山修さんによるデザインで、新潟県燕市の田三金属がプレスをしたものに、竹俣さんが古色仕上げを施しています。

「ツヤツヤし過ぎていない光沢のグラデーションのある研磨の方法がすごく好きで。この小さなフォークは、やわらかいスイーツなど用途は限られますがテーブルに置くだけで、すごくおしゃれな雰囲気になるんです」

取材を終えて

「訪れるたびに、他にはない作家さんの魅力を感じられるのが『雨晴』です。オープンの頃から知っているお店で、新しく京都にも店舗『「KYO AMAHARE」と茶房 「居雨」』ができたので、そちらには2、3度訪れています。京都はまた全く雰囲気が違って、築130年の京町家の中に工藝が並び、その奥に佇む蔵でお茶をいただくことができます。

白金台の店舗は、実は久しぶりに訪れましたが、あらためて作家さんの良さを実感しました。手作業だから同じサイズ・形のうつわでも一点一点が違うところに、私は心を惹かれます。食洗器が使えないなど取り扱いがしづらくても、自分の暮らしにあることが幸せと感じられるんです。もちろん、毎回ていねいに扱うようにしていますが、欠けてしまったり割れてしまったりということも。それでも、金継ぎをしてまた新たな魅力に出会えることも嬉しくて。今日、出会ったうつわも、そうやってずっと使い続けていきたいですね」

黒沢祐子さん

ウェディング・ライフスタイルプロデューサー。新卒で自動車メーカーに就職後、ウェディングプランナーに転身。2008年、フリーランスのウェディングプランナーとして独立。2016年に(株)YUKOWEDDINGを設立し、インテリアコーディネートや洋服のディレクションも手掛ける。

URL:http://yukokurosawa.com/

Instagram:@yukowedding

雨晴/AMAHARE

東京都港区白金台 5-5-2

TEL:03-3280-0766

URL:https://www.amahare.jp/

営業時間:13:00~18:00

定休日:水曜  

営業日の最新情報はGoogle Mapにてご確認ください。

※記事掲載の商品情報は2024年12月取材時のもの

読者プレゼント 1名様

黒沢祐子さんがセレクトした、釋永岳さんの器を3点セットにして1名様にプレゼントします。

下記のフォームよりご応募ください。

応募フォーム>>

https://morimoto-real.co.jp/d_morimoto/01_2/

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