行けば必ず心ときめく物に出会える、誰でも一軒はそんなお店があるもの。この連載では素敵なライフスタイルを送る方のお気に入りのお店で、生活にプラスしたいモノ・コトを一緒に探します。

今回から2回にわたって登場していただくのは、ファッションコーディネーターの佐藤匠さん。何度も通うほど世界観に惹かれているという学芸大学駅近くの鷹番エリアに位置する「THE DAFFODILS」で、店主の加藤寛樹さんに、選び方や長持ちのコツを教わりながら夏にぴったりのお花を選びました。 自宅でもすぐに取り入れられるヒントが満載です。

イングリッシュガーデンの世界観をそのまま表現した「THE DAFFODILS」

学芸大学駅から徒歩4分。駅前の賑わいとはまた違った、鷹番エリアの穏やかな街角に佇む「THE DAFFODILS」。店主の加藤さんは、大学時代に訪れたイギリスで庭文化に触れ、さらに本で見た英国のフラワーショップに心を奪われたことをきっかけに、花屋のキャリアをスタート、2017年にこの店をオープンしました。 現地を何度も訪れた経験をもとに、イングリッシュガーデンをイメージしながら、まるで自然の中で咲いているような雰囲気のお花をセレクトしています。

華美すぎず、柔らかくくすみのある色や落ち着いた色合いの花ばかりで、安心感の漂う店内。日常をちょっと華やかに彩りたいときにも、誰かを想ったプレゼントを求めるときにも通いたくなるフラワーショップです。

この花のテイストが好きで、匠さんは2〜3週間に一度は訪れているそう。自身の結婚式のブーケもここに依頼したといいます。

「結婚式を終えてみて、あらためて“このお店の雰囲気をそのまま表現したかったんだな”と実感しました。ブーケもお店の世界観そのもので、自然体でくすんだシックな色合いに仕上げてもらい、とても素敵でした」

店内に並ぶお花は、市場で生産者や産地を丁寧にチェックし、これまでの経験からなるべく長く楽しめるものを選定しているのだとか。匠さんもその違いを感じているといいます。

「何気なく選んでも、いつもお花の持ちがいいんですよ。かわいいお花でも、すぐにしおれてしまうと少し残念じゃないですか。ネイルも同じで、デザインが素敵でもすぐ取れてしまったらもったいない。基礎がしっかりしていると、かわいさが長く続くんだなと感じます」

様々な色や形の花を選ぶことが豊かさにつながる

コロナ禍のおうち時間をきっかけに、お花を飾ることが好きになったという匠さんはいつもどのようにお花を選んでいるかというと「お花について詳しいわけではないので、旬のものや気になった花について、加藤さんに質問しながら選んでいるんです。ひと目惚れした花をそのまま連れて帰ることも多いですね」。

店主の加藤さん曰く、匠さんは「決断が早いタイプ」。

この日も最初に紫の花が可憐なクレマチスと、丸みのあるフォルムが印象的なエキナセアをパッと手に取ります。これを中心に、加藤さんと一緒に次々とほかの花を選んでいきます。

色合わせに悩む人も多いかもしれませんが、店内のお花はトーンが揃っているため、難しく考えず好きなもの同士を組み合わせるのが正解なのだそう。

加藤さん「自然の中で隣り合って咲いていても違和感のない花ばかりなので、どれを選んでも引き立ち合うんです」

匠さん「それ、洋服でも同じだと思います。『青と緑って合わせていいんですか?』と聞かれることがありますが、青空と緑の木があるんだから、そのコントラストって素敵な気がするんですよ。自然にある色同士の組み合わせで合わないということは少ないんじゃないかな」

イングリッシュガーデンらしさを添えるように、小花のコレオプシスや花弁が特徴的なモナルダなど、色も形も異なる花を少しずつ組み合わせていきます。

加藤さん「同じ大きさや同じ形ばかりだと抑揚がなくなるんです。縦に咲く花があって、平たい花があって、丸みのある花があって……。そうしたバリエーションがあるほうが、全体のバランスがよく、ボリューム以上の“豊かさ”が出るんですよ」

写真右奥がクレマチス。中央と手前の大ぶりの花がエキナセア

匠さん「なるほど。小さめの花束でも、すごく充実感がありますね。もしここに主役級のお花を入れるなら、どんなものが合いますか?」

加藤さん「エキナセアを2種類にしていますが、これをダリアにするとまた雰囲気が変わってギフトっぽくなります」

手前の花をダリアに返るとまた雰囲気が変わる

匠さん「確かに印象が変わりますね。どちらも美しくてかわいいけれど、私はエキナセアのほうが気に入りました。結婚式のブーケのときも、こんなふうに華やかすぎないものを選んだんです」

この日選んだ花束

花を長く楽しむために、植物に心地よい環境を

お気に入りのお花を選んだところで、これからの暑い季節に少しでも長く楽しむためのポイントを、店主の加藤さんに教えていただきました。

加藤さん「冷たい水を使い、毎日水を替えること。夏の水道水って、少しぬるいことがありますよね。そのまま使うより、冷たい水にしてあげたほうがいいんです。氷を入れても大丈夫です」

匠さん「私も一時そうしていたのですが、やっぱり良いんですね」

加藤さん「置き場所も関係があります。人にとって居心地のいい場所は、植物にとってもいいんです。トイレのような密閉された場所より、リビングなど風が入る場所のほうが、花の持ちが全然違う。人間だって、ずっと日が当たらない場所に座り続けるのは嫌ですよね。観葉植物も、切り花も同じなんです」

匠さん「なんとなくわかります。家の中がもやっとしていると、お花も元気がないなって思うし」

こうした加藤さんの言葉から、匠さんはいつも植物への愛情を感じているそうです。

匠さん「加藤さんはよく『この子かわいいんですよ』って、お花のことを“この子”って呼ぶんです。そして、かわいいポイントをたくさん教えてくれる。そういうところが好きで、またここで買いたくなるんですよね」

何より、信頼して何でも相談できるお花屋さんがあること。それこそが、素敵な花のある暮らしを続けるための大切なポイントなのかもしれません。

取材を後えて

私の好きなお花ばかりだなって、今日来て改めて思いました。本当に自然で、違和感のないお花ばかりだから、見たことのない種類があってもすっと受け入れられるラインナップなんですよね。

今日選んだお花は、リビングの棚の上に飾るつもりです。白のアスティエの花瓶がお気に入りなので、そこに生けたいなと思っていて。ちょうど友だちが遊びに来るので、この花でお迎えできたら素敵だな、と。

このお店には、すっぴんで来ちゃうくらい気負わずに通っています。結婚式のブーケまでお願いできたのも、そういう関係性ができていたから。私の好きなものを知ってもらっている安心感があります。

おしゃれで素敵だけれど、少し入りづらいお店ってありますよね。でも『THE DAFFODILS 』は違うんです。気を張らずに、自分の“好き”をそのまま共有できる。今日改めて、そんな関係性のお店だなと感じました。

THE DAFFODILS

住所:東京都目黒区鷹番2-5-17-103

TEL:03-6303-1669

営業時間:11:00~21:00

定休日:木曜

Instagram:@the.daffodils.

佐藤 匠(さとう・たくみ)さん

大学卒業後は大手商業施設に就職し、バイヤー、ディレクターを務める。

2019年よりファッションコーディネーターとして独立し、さまざまなブランドのスタイリング、商品企画、などファッションに携わる活動をスタート。

食や暮らしに関する発信も同世代の女性たちから支持される。

Instagram:@hello_takumi

読者プレゼント

THE DAFFODILSのお花(送料込み1万円相当)を抽選で3名様にプレゼントします。

ぜひ、ご応募ください。※発送は9月以降を予定しています。

応募フォーム>>

Share

LINK

  • ピアース石神井公園
×
ページトップへ ページトップへ