私たちだって自分らしい家が欲しい!

2019.01.30

Vol.08 マンション購入のリアル
実際の購入者へインタビュー

今回は実際に新築マンションを購入した40代の単身女性、Nさんにお話を伺うことができました。1年ほど前から家探しを始め、現在は部屋の完成を待つばかりというNさん。マンション購入のきっかけや、ローンを組む際の注意点など、購入者ならではのエピソードが満載です。

 

住み慣れたエリアだからこそ

立地に納得して選んだ物件

 

 

白澤「実際に購入された方のお話を直接聞けるなんて本当に嬉しいです。まず、購入したきっかけを教えてください」

 

N「周りに家を購入する人や検討しているという友達が増える中で、自分も考え始めました。思えば19歳からずっと賃貸で一人暮らし。計算したらマンション買えてた!こんなつもりじゃなかったのに、と」

 

大日方「わかります! 計算すると怖いですよね…」

 

N「年齢的にも資産を持つというのが将来的な安心にも繋がるのかな、という想いもあり、物件を探し始めたんです」

 

白澤「南麻布の新築マンションを購入されたんですよね。ここにした理由は?」

 

N「ずっと麻布エリアに住んでいて。特に麻布十番は住みやすかった印象だったので、その周辺エリアで探していました。最初は中古物件を探したのですが、調べるうちに新築も中古も金額があまり変わらないことに気づいたんです」

 

大日方「えっ! そうなんですか」

 

N「同じくらいの広さで100万円くらいしか変わらなくて。それなら中古を買ってリノベするよりも新築の方がいいかなって思ったんです」

 

大日方「それなら確かに新築の方がいいですよね。エリアが第一条件で、そこからどうやって絞っていったんですか」

 

 

N「さらに細かい立地ですね。以前は家の周囲にホテルがあって、近隣住民じゃない人が多いのはなんとなく不安でした。麻布は大使館が多くて警察官がたくさんいるのは良いのですが、大通りでは街宣やデモも活発なので別の心配も。現地を見にいったら、奥まった場所で静かでいいなと思いました」

 

白澤「そこまで考えられるのは、港区を知りつくしているからこそですね」

 

N「あとは、広すぎず狭すぎずというところとなると数軒に絞られました。PIAS南麻布の情報を見たら条件にぴったりで即決でしたね! 購入しようと決めてから現地で確認したのは、電線の位置。電線が自分の窓から見えない方がいいので。あとは周辺のマンションの高さも見て、日当たりを考えて7階以上にしようと決めました。方角も、朝から陽の光が入るように東から南に向いている部屋にしたんです」

 

白澤「間取りや設備はどうでしたか」

 

N「収納をウォークインクローゼットに変えられるというのも魅力に感じました。お風呂場にも窓があるので、風の流れがいいのもポイントですね。ディスポーザーがなかったのは残念なんですが…」

 

白澤「100%希望が叶うのは難しいですから。自分が譲れる部分と譲れない部分を把握していると部屋が決めやすいですよね」

 

 

意外な盲点も!

経験者だからこそわかる

ローンの注意点

 

 

大日方「購入の資金はどうされましたか」

 

N「貯金はもちろん、ちょうど祖母の遺産の整理があって。そういったタイミングも購入の後押しになりました。また、中古で気に入った物件があって、ローンの審査を受けてみたら4社ローンが通っていたんです。審査中にそこを一括で買う人が現れて、その物件は購入せずに終わりましたが私でも借りられるんだって自信がつきました。モリモトさんで購入が決まり、オススメの銀行で再度ローンの審査をし直して、無事に審査は通りました」

 

大日方「全額ローンにされたんですか?」

 

N「私は、1000万円を頭金で入れました。頭金を入れない人も多いそうですが、私は頭金を入れたことで決意がより固まって良かったと思います」

 

大日方「それまでの賃貸物件と比べて家賃は安くなりましたか?」

 

N「実は月々の金額は少し高くなりました。でも、将来的にいくらで貸せるかというシミュレーションをしたら、プラスになることがわかったんです。賃貸だったらこの金額で南麻布に住まないと思います。購入したからこそ、支払える金額ですね」

 

 

白澤「女性で興味はあるけど、なんとなくローンが怖いと思っている人は多いですよね。大金だけど不安はなかったんですか?」

 

N「病気になったらとか、年を取ったらとか…もちろん考えましたが、ローンの支払いが仕事のモチベーションになるのかなって。保証のこと、売却のことなどいろいろと調べていくうちに不安はなくなっていきましたね。売ることも念頭に場所を選びましたから」

 

大日方「実際に中古でも値段が下がっていないというのが安心できるポイントの一つですよね」

 

N「それよりもローンの審査が通るかどうかの方がドキドキでした。審査に落ちたら自分の人生が否定されるようなものだから。今の会社に入社して、まだ4年くらいなんですが、それでも大丈夫でした」

 

大日方「ローンは何年で組んだんですか」

 

N「最長の35年です。普通に考えて、40代の私が35年後も働いているのかって不安になりますが、ローンは長いほうがいいって勧められたんです。金利や月々の支払い、控除なども考えると長いほうがいいそうです」

 

大日方「会社に勤めている人は絶対にローンを組んだ方がいいですよね」

 

N「私もそう思いました。もっと早く借りておけば良かったって!」

 

白澤「私たちも、会社員や公務員で、ローンが組める条件が揃っている友達には絶対買ったほうが言いよって勧めてます」

 

N「私も人にアドバイスするタイプではないけど、相談されたら勧めたいですね。『私は買ったよ』って(笑)」

 

大日方「ローンを組むときの注意点ってありますか?」

 

N「審査の時の他のローンがあったらデメリットになるじゃないですか。車のローンは申告すると知っている人が多いですが、盲点だと思ったのはカードの2回払いでもローンとして見られること。審査に入る時点で、カードの支払いもクリアにしておかないといけないんです」

 

大日方「それは知らなかったです! 2回払いなら、きっと利用している人も多いですよね」

 

N「事前審査から本審査までに1年くらいあるのですが、その間に新たなローンを組んだり、クレジットカードの支払いが残っていたりすると本審査が通らない時もあるそうなんです。今、インテリアにもお金がかかるので、そこは予算を考えておいて、範囲内で準備しています」

 

白澤「ものすごく勉強熱心なタイプだなと感じましたが、誰かからアドバイスはもらいましたか?」

 

N「友だちから色々と教えてもらいました。経験者も多いし、マメに情報交換していましたね」

 

白澤「一人だと不安ですよね」

 

大日方「お友達も、みなさん同じようなエリアに住んでいるんですか」

 

N「そうなんです。友達が近くにいるのも大きいですね。多少遠くても、もっと安いところに住めばいいのにって言われることもあるんですが、行動範囲を考えると、毎日の移動の交通費や通勤時間を価値に変えたら、それだけの金額を払ってもいいなって」

 

大切な家を持つことで

前向きになれる

 

 

白澤「モデルルームはいろいろと見学に行きましたか」

 

N「実は新築はあまり見てないんです。これまで住んできた賃貸や中古物件も合わせて色々見てきた中で、インスピレーションでここだって!」

 

大日方「それまで迷っていても、最終的に決める時には女性一人なら案外パッと決まるものなのかもしれないですね」

 

白澤「新築の場合、モデルルームは見ることができるけど、そのものが建っているわけではないから、私はシミュレーションが難しいと感じました。そこに不安はないですか」

 

N「確かに、実際住んでみないとわからないですよね。例え部屋が気に入っても、近所に変な人がいるかも…とか。でも周囲の人に『ダメだったら次買えばいいじゃない』って言われて。不安はもちろんゼロではないですが、今は前向きな気持ちの方が大きいです」

 

白澤「家を買うことで気持ちにも変化ってありましたか?」

 

N「ありますね! 自分の大事な家を持つことで、インテリアを見る視点や、選ぶものが変わりました。賃貸のときにはそこまで考えずに買っていましたが、一つひとつ吟味するようになって、とにかくインテリア選びが楽しいです。入居が待ちきれないくらい毎日ウキウキして、仕事へのモチベーションも全然違います」

 

白澤「やっぱり自分の家となると、違いますよね」

 

N「数パターンから壁の色や床の材質が選べるので、好みにカスタマイズできるのが本当に楽しかったです。デザイン会社の人と相談をして、木のブラインドにしたり、玄関に姿見をとりつけてもらったり。今、まさにその打ち合わせの最中なんです!」

 

大日方「いいなあ! 私もどんどん早く買いたいって言う気持ちになる。この物件に出会わなかったら、中古を探し続けていたと思いますか?」

 

N「そうですね。こんな良い物件に出会えて本当にラッキーでした。今もたまにほかの物件情報を見ていますが、見比べて絶対に自分の家の方が素敵だなって思います」

 

白澤「最後に、購入を迷っている方に伝えたいことはありますか」

 

N「やっぱり、こんな私でもローンが組めたよっていうのは言いたいですね。迷っているなら、先にローンの審査を受けてみて、それでOKだったら買うというのもいいんじゃないかなって」

 

大日方「なるほど、そういう方法もありますよね」

 

白澤「貴重なお話をありがとうございました」

 

(取材&文・SUMAU編集部 撮影・古本麻由未)