HAPPY GARDEN DIARY

2017.02.08

ハーブや水耕栽培で楽しむ
キッチンガーデニング

料理のアクセントとして活躍するハーブ。自分で育てれば、摘みたてのフレッシュハーブを使いたい時に使いたいだけ使えて便利です。今月はそんなハーブを中心に、話題のリボベジ(リボーン・ベジタブル)など、キッチンまわりで育てるグリーンを紹介します。

 

おしゃれなコランダーで

キッチンハーブを育てる

 

最初に紹介するのは、ハーブの寄せ植え。

キッチンで楽しむことを意識して、プランターにキッチングッズのひとつ、

コランダー(水切り用の穴あきボウル)を使っています。

 

寄せ植えするハーブは、湿り気を好むもの同士、乾燥を好むもの同士など、

性質が似ているものを組み合わせると失敗なく育てられます。

基本的に複数種の組み合わせが可能ですが、ミントのみ、繁殖力が強いため、

寄せ植えにせず、単独で植えることをおすすめします。

今回はローズマリー、ディル、タイムの3種類を選びました。

 

さらに用土として、水苔とハーブ用の専用土を準備。

水苔はコランダーの穴をふさぎ、土止めの役割をしてくれます。

土はハーブの専用土を使うのがベター。ハーブは過度な湿気を嫌うため、水はけがよく、

通気性の高い専用土を使うと、根ぐされなどの心配も少なく上手に育てられます。

 

(左)今回用意したハーブ。左からローズマリー、ディル、タイム。 (右)ほかにコランダー、ハーブ用の土、水苔を準備。

(左)今回用意したハーブ。左からローズマリー、ディル、タイム。
(右)ほかにコランダー、ハーブ用の土、水苔を準備。

 

材料がそろったら、寄せ植えをスタート!

まずは、コランダーの穴をふさぐようにサイドまでしっかりと水苔を敷きます。

そこに半分くらいまで専用の土を入れた後、ハーブをポット苗から外し、

やさしく根をほぐして植えていきます。

一般の寄せ植えと同様、「背の高いものを奥に、垂れるものを手前に」のポイントを意識するとバランスのよい寄せ植えに。

 

(左)コランダーの穴をしっかりふさぐように水苔を敷き詰める。(中)水苔の上にハーブ用の専用土を半分ほど入れる。あまり入れすぎると水やりの際、土がこぼれるので控えめに。 (右)背の高いものから順に植えていく。

(左)コランダーの穴をしっかりふさぐように水苔を敷き詰める。(中)水苔の上にハーブ用の専用土を半分ほど入れる。あまり入れすぎると水やりの際、土がこぼれるので控えめに。
(右)背の高いものから順に植えていく。

 

寄せ植えが完成したら、水やりをして、明るく風通しのよい場所へ。

キッチン近くに置いておけば、キッチンを爽やかに彩ってくれるだけでなく、

料理にもさっと使えて便利です。

 

人気上昇中! 簡単

水耕栽培にチャレンジ!

 

7

 

ハーブと同じく、キッチンまわりのガーデニングとしてご紹介したいのが、野菜の水耕栽培です。

 

水耕栽培とは、文字通り、土を使わず、水で育てる栽培方法のこと。

種から育てたり、専用キットを使う方法もありますが、

今回はその入り口として、余り野菜を活用して増やす「再生栽培」をご紹介します。

実はコレ、「リボベジ(リボーン・ベジタブル)」とも呼ばれ、

密かなブームとなっているんです!

 

育て方は簡単。野菜の根だけを残し、水をはったお皿やコップに浸しておくだけです。

上の写真の豆苗は、葉と茎だけを料理に使い、残った根ごと水に浸したもの。

上のほうから、ちらちらと芽がでてきていますが、さらにここから1週間から10日ほどで、

買ってきたものと同じくらいまで成長します。

おトク感もあって、キッチンの傍らに置いておけば、かわいらしいグリーンのアクセントに。

 

ほかにもネギやハーブ(上の写真でグラスに入れたもの)など、根があるものなら

基本的になんでもOKです。

 

ただし、水は多すぎるとカビが生える原因にもなりますので、根に水が浸る程度に。

水は毎日替えることも大切です。

置き場所は、風通しのいい明るい場所がおすすめですが、

そこまで日当りは関係しないので、北側のキッチンでも気にする必要はありません。

 

元々は捨ててしまうものも、このようにちょっとした工夫で再生できるのですから

試してみる価値は大いにあり!

ちなみに、根がなくても、たとえば、人参や大根、カブなどのヘタを水耕栽培すれば

ヘタの部分から葉っぱ出てきます。これらはヘタから葉が出てくる様子もかわいいので、

ぜひお試しを!

 

まるでケーキ? 多肉植物で

作るキッチングリーン

 

8

 

最後にもうひとつ、キッチンやダイニングに置きたい多肉植物の寄せ植えを紹介します。

多肉植物は、カラフルな色とオブジェのようなユニークな形が特徴。

なにより丈夫で、土も少量でOK、頻繁な水やりも必要なし……とローメンテナンスなので、

好みのコンテナ(鉢)を使えるのも魅力です。

 

そんな多肉植物の特徴を生かし、今回は、キッチンやダイニングに飾るアレンジメントに挑戦。

三角形の白い陶器の器をケーキに見立て、

小さな多肉植物をたくさん使って寄せ植えしてみました。

器のサイドにマスキングテープを貼ったことで、よりケーキ感がアップ。

 

キッチンやダイニングに飾る植物は、このように食べ物つながりのモチーフを取り入れると

ナチュラルで違和感なく楽しめます。

ほかにもマグカップやポットなどの食器やキッチングッズを利用してみるのもおすすめです。

 

さまざまな工夫で楽しむキッチンガーデニング。

グリーンがキッチンを明るく爽やかに彩ってくれるだけでなく、

気持ちもなんだかウキウキしてきて、料理するのが一層楽しくなりそうです。

 

ガーデニングデザイン:

有川宗子(ありかわ もとこ)

東京都出身。JGS公認ガーデンコーディネーター、ガーデニング歴20年。

株式会社3Films ガーデニング部所属。個人の庭やベランダ、幼稚園の園庭花壇の植栽などを手掛けている。http://3films.com/garden/

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