HAPPY GARDEN DIARY

2015.08.12

涼やかに室内を彩るナチュラル
グリーン・インテリア

いよいよ夏本番。そこで今月は暑い日差しを避け、室内に涼を呼び込むグリーンの演出方法を紹介します。エアプランツやミニ観葉など、室内で育てられるグリーンを取り入れ、爽やかな夏を楽しんでみませんか。

 

クールで都会的。オブジェのように

エアプランツを飾る

 

グリーンインテリアの中でも、昨今とくに人気を集めているのがエアプランツ。手入れが簡単で、オブジェのようにインテリア感覚で飾れるのがいちばんの魅力です。いろいろな種類がありますが、なかでも上の写真のように、繊細なラインを持つタイプはクールな印象で、さりげなくテーブルに置くだけでもサマになります。

 

このエアプランツ、土が不要で、根もないため、室内の湿気など、わずかな水分を効率よく栄養として生きていける珍しい植物。ローメンテナンスの多肉植物よりさらに手入れもラクで、週に2回ほど、夜、霧吹きで水をかけるだけでOK。夜中に水分が吸収されますが、朝になって根元が湿った状態になっていたら、根元から傷んでいかないよう、軽く水を切っておきます。

 

基本的に置く場所も選びませんが、過度の湿気を嫌うため、風通しのいいリビングや玄関などがおすすめ。洗面所や浴室など、多湿になる場所は避けたほうがいいでしょう。

 

そしてその魅力を最大限に引き出すには、どう飾るか、もポイントになります。流木や貝殻、木の板といった自然素材と合わせたり、グラスやガラス容器に飾ると、個性が引き立ちます。

 

ほかにも、ワイヤーで吊り下げたり、フレームに入れたり、リースの素材にしたり……などアイデアは無限。創造力を駆使して思い思いのエアプランツ・ライフを楽しんでください。

 

ミニ観葉植物で作る

スモールガーデン

 

左から、フィロデンドロン、スパティフィラム、ラカンマキ、シュガーバイン、ミニコチョウラン(ハッピービビアン“チュンリー”)、セダム

左から、フィロデンドロン、スパティフィラム、ラカンマキ、シュガーバイン、ミニコチョウラン(ハッピービビアン“チュンリー”)、セダム

 

次にご紹介するのは、同じく室内のグリーン・インテリアとして楽しみたい、ミニ観葉植物の寄せ植えです。こうしたミニサイズの観葉植物は、今や100円ショップや雑貨屋さんでも手に入るので、複数品種を組み合わせたり、コンテナを工夫するだけで、オリジナルグリーンに変身します。

 

今回はグリーンの中に、「ハッピービビアン“チュンリー”」というかわいいミニコチョウランを加えて、アクセントにしました。

 

実はこの寄せ植え、水苔で育つコチョウランと、土で育つ観葉植物が一緒に並んでいように見せるため、コンテナの中にふたつの鉢を仕込んでいるのです。ひとつの鉢に観葉植物を、もうひとつにコチョウランを植えて、コンテナの中で合体。さらに上から全体を覆うように水苔でカバーすれば、見た目一体化した印象になるだけでなく、乾燥も防げ、室内に土が散らばるのも防げます。

 

グリーンのスモール・ワールドで、暑い夏にひとときの癒しを。

観葉植物の

リペア大作戦

 

3

 

お祝いなど、ギフトでいただく機会も多い観葉植物。けれど日々忙しいなか、少し手入れを休んだだけで、すっかり元気がなくなったり、葉の色が変わってきて……という経験はありませんか?

今月最後は、そんな少し弱った観葉植物を復活させるワザをご紹介したいと思います。

 

下の写真の観葉植物はモンステラ。切れ込みのある大きな葉が特徴ですが、枝が長く特に先端がどんどん成長していくため、どうしても根元部分が寂しくなりがちです。

そうこうするうちに、バランスがくずれて収拾がつかなくなり、ちょっと残念な感じに……。

 

でも、あきらめないで!

弱った葉をカットし、他の植物をプラスすれば、また違う印象に生まれ変わります。

 

早速そのプロセスをご紹介していきましょう。

 

長く伸びた葉がはねたように広がっていて、変色して枯れかけた葉もちらほら……。 これがどんなふうに変身するでしょう……?

長く伸びた葉がはねたように広がっていて、変色して枯れかけた葉もちらほら……。これがどんなふうに変身するでしょう……?

 

まずは、変色した葉やしおれた葉を葉もとからカット。太い茎についた元気な葉だけを残します。

 

変色した葉は、葉もとからカット、密集している部分の葉も思い切って落としてしまいます。 右が余分な葉を処理し終えたところ。

変色した葉は、葉もとからカット、密集している部分の葉も思い切って落としてしまいます。
右が余分な葉を処理し終えたところ。

 

そして、このモンステラだけでは寂しいので、根元部分に、ペペロミア(左)とベゴニア(右)という2種類のカラーリーフをプラスすることにしました。

 

右のベゴニアはレックスベゴニアといって、観葉植物として通年活躍する品種。葉の色や模様が特徴的で、インテリアグリーンとしても人気です。一方のペペロミアは、熱帯〜亜熱帯地方に分布する多年性の植物。多肉質の美しい葉を持ち、垂れ下がるような細い茎が寄せ植えのアクセントになることから、こちらも重宝される観葉植物です。

 

左がペペロミア、右がレックスベゴニア。

左がペペロミア、右がレックスベゴニア。

 

このふたつの植物を、葉を整理したモンステラの根元を埋めるように植え付けていきます。

土が見えている部分を大きく覆うようにベゴニアを大胆に植え、さらにペペロミアを手前に垂らすようなイメージでレイアウト。このとき、肥料や、土の再生剤を入れておくとより長く元気な姿が楽しめます。

 

ポイントはモンステラを主役として、その存在感を生かしきること。スペースがあいた根元部分に、モンステラに負けない個性が光るカラーリーフを合わせることで、絶妙なバランスがキープできるのです。

 

ビフォー、アフターを並べてみると下の写真のような感じに。

新鮮で生き生きとしたイメージに大胆チェンジして、空間だけでなく、気持ちもリフレッシュ!

 

新たな気分で、爽やかな夏を楽しんでください!

 

左がビフォー、右がアフター。

左がビフォー、右がアフター。

 

(文・原口りう子 写真・松永直子)

 

 

ガーデニングデザイン:

有川宗子(ありかわ もとこ)

東京都出身。JGS公認ガーデンコーディネーター、ガーデニング歴20年。

株式会社3Films ガーデニング部所属。個人の庭やベランダ、幼稚園の園庭花壇の植栽などを手掛けている。

http://3films.com/garden/

 

関連記事一覧