せきねきょうこの気まま旅

2018.01.26

[第7回]グランド・ロッシュ
/パール・南アフリカ共和国
ワイン街道と聖なる岩山、パールの町には
コロニアルスタイルがよく似合う

Photo:Grande Roche

 

今、世界で最も注目されている旅行先の一つ南アフリカ。多くの観光都市が存在し、その中でも人気が高いケープタウンを訪ねました。目指すはケープタウンの郊外、コロニアル建築が点在するパールの町の高級リゾートホテル「グランド・ロッシュ」。広大なワイン畑に囲まれたワイナリーの中の瀟洒なホテルで、美食巡りとワインを楽しみながら‘ワインランド・ステイ’を満喫できます。

 

 

(上)ラグジュアリーなケープダッチ様式の「グランド・ロッシュ」のメイン棟であるマナーハウス。建物内にはレセプションとメインダイニングがある。
(下)庭からの風景。広大なワイナリーの中にあるホテル客室棟と、左奥には巨岩のパール山が見える。

 

 

さまざまな魅力にあふれた南アフリカ

コロニアル建築が点在するパールの町を旅する

 

バラエティに富んだ大自然が圧倒的な情景を魅せる国、南アフリカ共和国(以下南アフリカ)。この国を豊かにしているのは、世界の女性が目を輝かせるダイアモンドの鉱山ばかりか、前述のように、恵まれた気候と稀に見るダイナミックな自然動物、美しく特徴ある町や村、海岸線に生きる大型海洋動物です。

 

また、野生動物の生息するサファリの自然保護区など、南アフリカは、観光にも、保養地としても、ビジネスでも世界トップクラスの資源を抱えています。

 

ここでご紹介する南アフリカのケープタウンへは、日本からまずは香港やシンガポールなどを経由してヨハネスブルグへ飛び、そこで国内線に乗り換え約2時間でケープタウンに到着です。

 

 

客室のベッドルーム。このほかにリビングエリアもある。

 

 

花と緑に囲まれた美しい敷地内。ヴィラ形式のスイートが点在するエリア。

 

 

南アフリカは、世界有数のgourmetな国としても知られ、豊富な食材や腕のいいシェフたちが世界中から集まり、高級ホテルや高級レストランが多い町でもあり、独創的な料理を競い合っているのです。

 

それだけではありません。ケープタウンの中心から内陸部を走ること35分、真っ白な壁のケープダッチ様式(オランダ様式ともいう)の家並みがぽつぽつと見えてくると、すぐに18世紀コロニアル建築が点在する町に入ります。洒落たカフェや個性的なレストラン、ワインテイスティングを謳うバー、アートギャラリー、土産物屋などが並ぶ絵画的な町、目的のパールに到着します。

 

パールという町の名は、目指す高級リゾートホテル「グランド・ロッシュ」の裏手に連なる御影石の巨岩(グランド・ロッシュ)でできた山が、雨が降ると濡れて微妙な輝きを放ち、まるで真珠のように見えることから‘パール’という名になったといわれています。ホテルのあるのは、まさにそのパール山と謳われる巨岩の山の山麓なのです。

 

「グランド・ロッシュ」はメイン棟のフレンチがメインダイニングだが、プールに面したカジュアルダイニングも人気。

 

 

プールは2か所あり、これがメインプール。奥に見えるのがカジュアルダイニング。

 

 

絶品グルメを楽しながらワインを謳歌

ブドウ畑に囲まれた瀟洒なホテル「グランド・ロッシュ」

 

広大なワイン用のブドウ畑に囲まれたワイナリーの中に、瀟洒なホテル「グランド・ロッシュ」があります。

 

メイン棟にはレセプションやレストラン、客室もあり、他にヴィラ形式のスイートが点在するオールスイートの高級リゾートホテルです。リゾートなのに会議室があるのは、ケープタウンや近くの町から来るビジネスランチ、小規模会議などで頻繁に使われるからといいます。

 

驚きはブドウ畑に寄り添うように建つ小さなチャペルです。中には結婚式を挙げたばかりのカップルの写真が飾られることとなっており、何枚かの幸せそうな写真の中に日本人のカップルの写真もあり、嬉しくなりました!

 

 

パールの郊外。ワインランドと呼ばれる地域だけにワイナリーが点在。パール町の郊外にはこうした優雅な光景の中にワイナリーがある。

 

 

パールの隣町フランシュクのワイナリーを持つレストラン「Chamonix」。日差しの強い日、パラソルの下で遅いランチを楽しむ観光客。ここではテイスティングも別の場所で可能。

 

 

ここでは静かに保養し、絶品グルメを楽しみ、ワインを謳歌するという贅沢なリゾートなのです。メインダイニングではフランス料理に合わせ、ワインのマリアージュも楽しめ、常時300種以上のアフリカワインやフランスワインの数々を揃える贅沢さ。

 

この周辺が世界に知れたワイン街道の途中にあることから、近くの町や村のワイナリーを訪ね歩き、ワインテイスティングや、カジュアルな地元の料理を愉しむのも‘ワインランド・ステイ’の醍醐味です。

 

また、郷土料理のバーベキュー料理「ボマ」は、地元のレストランで一度は試してみるといいでしょう。地元の食事からは旅情をたっぷりと味わうことになるはずです。

(文・写真/せきねきょうこ)

 

Photo: Kyoko Sekine

 

せきねきょうこ/ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て1994年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数、今春、新刊出版を準備中。

http://www.kyokosekine.com

 

 

Grande Roche

グランド・ロッシュ

住所:1,Plantasie Street, Paarl 7646 Western Cape, South Africa

電話:(+27)21-863-5100

日本語対応フリーダイアル:SLH(スモールラグジュアリーホテルズ・オブ・ザ・ワールド)

/電話:+006-633-813-074

客室数:28室

料金:Duplex Suite/SLH参考価格ZAR.3.984~

※1ZAR(南ア・ランド)=8.98円/2018年1月現在)

施設:レストラン(メインダイニングThe Bosman’s experience、)、カジュアルダイニングBistro Allegro)、ラウンジ、バー、ショップ、プール、スパ、スポーツジム、テニスコート、チャペル、会議室、ほか

http://granderoche.com/

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