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2017.07.03

ワインのあるライフスタイルの定着を
ワイン検定をモリモト代官山オフィスで実施

6月28日に株式会社モリモト代官山オフィスにて、ワインに興味をもつ方を対象とした日本ソムリエ協会による「ワイン検定」を開催。この日は入門編と「ブロンズクラス」の講習と検定が行われました。ワインにはポリフェノールなど健康に良い成分が含まれることは知られていますが、アンチエイジング効果も期待できるそうなので、健康法の一つとして生活の中に取り入れてみるのもいいかもしれません。

 

日本ソムリエ協会の認定講師、堀 充恵氏が講習を行った。

日本ソムリエ協会の認定講師、堀 充恵氏が講習を行った。

 

日本ソムリエ協会によるワイン検定試験を開催

ワインを楽しめる知識を習得できる

 

「ワイン検定」をご存じでしょうか。ワインの普及を目的として、ワインに興味をもつ方を対象に日本ソムリエ協会が主催する検定試験です。

 

ワインライフを楽しみたい方やワインに興味がある方に向けた入門的な位置付けで、20歳以上なら誰でも受検できます。検定はブロンズクラスとシルバークラスの2つに分類され、ブロンズクラスに認定された方はシルバークラスの習得が可能となります。

 

ワイン検定テキストに即して分かりやすく解説。

ワイン検定テキストに即して分かりやすく解説。

 

入門編となるブロンズクラスのワイン検定テキスト。講習を受けた後、このテキストの範囲で検定試験が行われる。

入門編となるブロンズクラスのワイン検定テキスト。講習を受けた後、このテキストの範囲で検定試験が行われる。

 

6月28日(水)午後、株式会社モリモト代官山オフィスの会議室で、ブロンズクラスの講習会と検定試験が行われました。

 

90分の講習を聴講後、約40分間の試験を受けることになります。講師を務めたのは、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート・認定講師の堀充恵さん。この日は10名の参加者があり、見事全員が合格! 最後はイタリア産スパークリングワインで乾杯して終了となりました。

 

検定試験では参加者全員が合格。ブロンズクラス認定者を対象に、シルバークラスの講習を受けることができる。

検定試験では参加者全員が合格。ブロンズクラス認定者を対象に、シルバークラスの講習を受けることができる。

 

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの認定講師、堀 充恵氏。ワイン検定とは、ワインに興味を持っている人を対象とした一般社団法人日本ソムリエ協会が主催する検定試験。ワイン検定は、ベーシックな内容のブロンズクラスと、ワインをより深く知りたいシルバークラスの2種類があり、20歳以上なら受験することができる。

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの認定講師、堀 充恵氏。ワイン検定とは、ワインに興味を持っている人を対象とした一般社団法人日本ソムリエ協会が主催する検定試験。ワイン検定は、ベーシックな内容のブロンズクラスと、ワインをより深く知りたいシルバークラスの2種類があり、20歳以上なら受験することができる。

 

 

「ワインでアンチエイジング」

青木 晃氏

横浜クリニック院長 日本ソムリエ協会認定 シニアワインエキスパート

 

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ワインの楽しみ方は人それぞれですが、ワインにアンチエイジング(老化防止)効果があることはご存知ですか? ワインによるアンチエイジングを積極的に提案するのは、「アンチエイジングと食」をテーマに研究を続ける横浜クリニック院長の青木晃先生。ワインとアンチエイジングにはどのような関係があるのか気になりますね。

 

赤ワインに含まれる成分が

アンチエイジング医学の分野で注目を集める

 

人の寿命を規定するのは環境要因が70%、遺伝要因が30%と考えられています。すなわち、アンチエイジング的な生活習慣を日々実践していくことで、健康長寿としてのアンチエイジングは可能だということです。

 

赤ワインは、健康に良いお酒として知られています。赤ワインに多く含まれるポリフェノールには、動脈硬化を予防する効果があることはフレンチ・パラドックス(※)としても有名です。実はここ最近、赤ワインのポリフェノールの一つであるレスベラトロール(黒ブドウの果皮に多く含まれている)という成分が、アンチエイジング医学の分野で注目を集めているのです。

 

レスベラトロールは、1939年に日本人の学者である北海道帝国大学の高岡道夫が発見しました。1990年代のワインブームの頃に、赤ワインには大変多くのレスベラトロールが含まれていることがわかり研究が進みましたが、近年このレスベラトロールが長寿遺伝子を活性化させ、長寿延命に働く物質であることがわかってきたのです。

 

レスベラトロールをはじめとした抗酸化ポリフェノールを多く含むブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン、ネッビオーロ、タナ、シラー、マルベックなど。また、同じヴィンテージ、同じ品種の場合は、より温暖で日照量が多い土地のブドウの方が抗酸化ポリフェノールは多くなります。

 

同じカベルネ・ソーヴィニヨンであれば、フランス・ボルドー産のものよりも、チリ産のワインの方がよりアンチエイジングに働くといえるでしょう。

 

「アンチエイジングと食」をテーマに研究を続けている青木 晃氏。ワインの健康効果に興味を持ち、ワインエキスパートの資格まで取得。

「アンチエイジングと食」をテーマに研究を続けている青木 晃氏。ワインの健康効果に興味を持ち、ワインエキスパートの資格まで取得。

 

白ワインはむくみ予防や

大腸癌予防効果が期待できる!?

 

では、白ワインはどうでしょうか? 白ワインは赤ワインに比べるとポリフェノール含有量が低く、抗酸化力も低いとされています。これは、赤ワインと白ワインでは醸造の仕方が異なるためです。

 

赤ワインは果皮と種が付いたままの状態でアルコール発酵が起こるため、果皮や種に含まれるポリフェノールなどの健康に良い成分をワインの中に引っ張り込んでいきます。対して白ワインでは、はじめにブドウをプレスしブドウジュースを搾り出します。

 

このブドウジュースだけをアルコール発酵させてワインを造るので、取り除かれた果皮や種に含まれるポリフェノールやカテキン、タンニンなどがほとんど含まれません。

 

ただし、白ワインにはポリフェノールやタンニン以外のアンチエイジング的な作用が結構あるのです。まず、ミネラル作用。カリウムの含有量が高く、むくみ予防や血圧上昇を抑える作用があります。

 

「ワインでアンチエイジングの実践をしてほしい」と青木 晃氏。

「ワインでアンチエイジングの実践をしてほしい」と青木 晃氏。

 

さらにカルシウムとマグネシウムのミネラルバランスも良いので、骨粗しょう症防止に働きます。次に腸内細菌のバランスを整える作用。酒石酸やリンゴ酸などの有機酸含有量が赤ワインよりも高く、腸内pHを下げ悪玉菌を減らすことで、大腸癌予防効果が期待できます。

 

また、白ワインは赤ワインに比べて病原性大腸菌やサルモネラ菌に対する抗菌作用が高いこともわかっています。アンチエイジングな白ワインを選ぶなら、酸がしっかりとあるリースリング、ソーヴィニヨン・ブランなどがお勧めです。

 

皆さんもぜひ、生活の中にワインを取り入れ、アンチエイジングを実践してみてはいかがでしょうか。ただし、飲み過ぎにはご注意を(笑)!

 

(※)フレンチ・パラドックス

肉やバターなどの動物性脂肪を多く摂るフランス人は、体内のコレステロールが増え動脈硬化を起こし、心臓病死亡率が高まるはずだがその割合は低い。これは赤ワインを常飲しているためだという説。

 

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青木 晃(あおき あきら)

東京都出身。1961年生まれ。横浜クリニック院長。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」講師。順天堂大学大学院加齢制御医学講座准教授を経て現職。アンチエイジング(抗加齢)医学の第一人者として知られる。研究テーマは「食とアンチエイジング」。医学界キッチン「オーソモレキュラー」をはじめ都内数店舗のレストランでアンチエイジングメニューの監修なども行っている。TV・ラジオ出演、雑誌の取材の他、講演会、セミナー活動も多数。近著に『一生若くいられる「都市型原人」という生き方(マキノ出版)』がある。