SUMAU STYLE of JOURNEY

2016.12.14

“トップ・オブ・ヨーロッパ”
スイス・ユングフラウ地方を行く【最終回】

人気の登山鉄道に乗り、豊かな自然の絶景を満喫するスイス・ユングフラウ地方の旅。その最終回ではユングフラウ鉄道へ乗車し、ヨーロッパ最高地点の鉄道駅、ユングフラウヨッホへ向かいます。

 

新型車両も登場して活気づく

100年列車・ユングフラウ鉄道

 

宿泊するグリンデルワルトからユングフラウ鉄道への乗り換え地点となるクライネ・シャイデック(標高2061m)までは列車で約30分。ここからユングフラウ鉄道に乗車、標高3454mの通称“トップ・オブ・ヨーロッパ”、ユングフラウヨッホを目指します。

 

クライネ・シャイデック駅付近は、ベルナー・アルプス三名山を バックにユングフラウ鉄道車両を撮影できる人気のフォトスポット (写真はメンヒ、ユングフラウ)

クライネ・シャイデック駅付近は、ベルナー・アルプス三名山を

バックにユングフラウ鉄道車両を撮影できる人気のフォトスポット
(写真はメンヒ、ユングフラウ)

 

車窓から見るメンヒ(中央)。その左にはアイガーも!

車窓から見るメンヒ(中央)。その左にはアイガーも!

 

 

ユングフラウ鉄道は、スイスの誇る鉄道王、アドルフ・グイヤー=ツェラーの発案により、

1896年に着工。アイガー、メンヒの山中にトンネルを掘ってユングフラウの頂上まで鉄道を通す、という彼の斬新かつ大胆な発想は、当時の最新鋭の電動器具や掘削技術を駆使して順調にスタートしたかに見えました。

けれど途中、1899年にツェラーが他界、さらに地質問題、財政難など、さまざまな危機が襲いかかり、当初7年で完成の予定が最終的には16年後の1912年8月1日、スイス建国記念日に晴れて全線開通。

その甲斐あって現在では、世界71か国から年間約100万人を超える観光客が利用する象徴的な登山鉄道として、スイス観光に欠かせないスポットのひとつとなっています。

 

なかでも注目すべきは、1年365日、30分間隔※で運行しているだけでなく、

富士山にも匹敵する3454mの標高まで、片道わずか35分でアクセスできること!

 

今年から導入された新型車両より、片道の所要時間が短縮

今年から導入された新型車両より、片道の所要時間が短縮

 

ただし、アクセスを重視して作られた鉄道でもあるため、基本的にはほぼトンネルの中。

景色を楽しみながらの鉄道旅、というわけにはいきません。

 

けれどこの鉄道のおかげで、標高3454m地点まで座ったまま行けるのですから、

実は本当にすごいこと。人はもちろん、物資も容易に運ぶことができるがゆえに、

老若男女問わず気軽にユングフラウ観光が楽しめるだけでなく、

頂上のレストランでは保存食を使うことなく、

地上と同じような新鮮な食材で調理した本格派グルメも味わえるというわけです。

 

途中、トンネルの中の停車駅では、展望窓が設けられたスペースも用意。

ここから眺める景色もまた、同鉄道に乗車してこそ体験できる特権です。

 

標高駅2320mの途中駅、アイガー・グレッチャー駅付近より上の部分は

ヨーロッパアルプス初のユネスコ世界自然遺産の地域に入り、その後、

一年を通じて雪と氷の世界を体験できるエリアまで一気に上ります。

 

登り列車では、アイガー北壁の反対側に位置するアイスメーア駅 (標高3160m)に停車。展望窓から見る氷河の景色が壮観! 写真協力:ユングフラウ鉄道グループ@jungfrau.ch

登り列車では、アイガー北壁の反対側に位置するアイスメーア駅(標高3160m)に停車。

展望窓から見る氷河の景色が壮観!写真協力:ユングフラウ鉄道グループ@jungfrau.ch

 

※冬季は天候により、減便や運休もあり