注目のデザイン

2016.10.11

懐かしい木製「洗濯板」が、
いま注目されるアイテムに!

近年、昭和30年代以前まで生活に欠かせない必須アイテムだった「洗濯板」が注目されています。靴下やハンカチ、ハンドタオルなど、ちょっとしたものを洗うなら洗濯機を回すよりずっとエコ。そんな洗濯板にこだわりをもってつくるのが、高知県にある木製用品の製造メーカー「土佐龍」です。地元の間伐材や端材を使った木の温もりあふれる製品は、使い心地も抜群です。

 

高知県で木の特性を活かした製品づくりを続けている土佐龍。国内に数社ある木製洗濯板メーカーのひとつ。

高知県で木の特性を活かした製品づくりを続けている土佐龍。国内に数社ある木製洗濯板メーカーのひとつ。

 

 

近年再び注目される便利グッズ。

洗濯が楽しくなる「土佐龍」の洗濯板

 

「洗濯板」を使って洗濯をしたことがありますか? 昭和30年代、一般家庭に洗濯機が普及しはじめてから姿を消しましたが、それまでは洗濯板が主流でした。ところが最近、便利なグッズとして再び洗濯板が注目を浴びつつあります。

 

以前のように洗濯のメインに使うのではなく、靴下やカッターシャツの襟など、小物洗いや部分洗い用に小ぶりの洗濯板が使われるようになってきています。

 

そんな洗濯板を取り扱うメーカーのひとつが、木製家庭用品を中心に製造する「土佐龍」(高知県)です。社長の池龍昇(いけ・りゅうしょう)さんが、お風呂の残り湯を桶に溜めて衣類を洗う奥様の姿を見て、「ちょうどいい大きさの洗濯板があれば」と思いついたことが開発のきっかけでした。

 

昔ながらの洗濯板(L) 価格:2484円(税込) 自然木の中でも、特に水に強い高知で育ったサクラの1枚板で仕上げている。

昔ながらの洗濯板(L) 価格:2484円(税込)
自然木の中でも、特に水に強い西日本で育ったサクラの1枚板を高知で仕上げている。

 

 

材質は、西日本産のヤマザクラの一枚板。木が硬く、水に強いうえに反りにくい特徴があり、丈夫で長持ちするのがうれしいポイント。

 

また、生地を傷めないように工夫されたなめらかな波型の溝が、頑固な汚れもしっかりかき出し落としてくれます。波型が緩やかな曲線になっているのは、水に溶けた洗剤が中央に集まりやすいようにするための工夫。使い手のことを考えた創意工夫が光ります。

 

サイズはSS〜Lまでの4種類があり、いちばんの売れ筋は最初に開発したSサイズの12×26センチ。12×60センチ(SS)の旅行用も人気だそうです。サイズ展開が豊富な分、汎用性も高そうですね。

 

昔ながらの洗濯板(S) 価格:1296円(税込) 汚れ落ちやすくし生地が傷まない独特の波型。靴下やシャツの襟などの洗濯に向いている。

昔ながらの洗濯板(S) 価格:1296円(税込)
汚れ落ちやすくし生地が傷まない独特の波型。靴下やシャツの襟などの洗濯に向いている。

 

 

地元の間伐材や端材を利用。

木の特性を活かした製品づくり

 

同じく高知県産の「四万十ひのき」を使ったまな板も人気の製品です。

 

四万十川中流域は雨が多く、特にひのきの生育条件が整っていることから、日本でも有数の良質なひのきが育ちます。そのため四万十ひのきは別名、「伝説のひのき」とも呼ばれています。

 

四万十ひのきを使ったまな板の特徴は、水切れがよく、ひのき自体に含まれる油分の効果で抗菌や防カビにも優れています。やさしい木質繊維のため、食材を切った時の刃当たりも抜群。トントントンという柔らかな音でリズムを刻めば、普段の料理がもっと楽しくなるかもしれません。

 

土佐龍では、1970年の創業から木の特性を活かした製品づくりを続けてきました。たとえば、「ひのき」は油分が非常に多いので水まわりの製品に適し、「桜」はきめが細かいため洗濯板などに使用すれば衣服を傷めずに洗濯できます。

 

「伝説のひのき」と呼ばれる、高知県産の「四万十ひのき」でつくられた一枚板のまな板。

「伝説のひのき」と呼ばれる、高知県産の「四万十ひのき」でつくられた一枚板のまな板。

 

 

一枚板まな板 価格:3240円~1万260円(税込)サイズにより異なる 四万十ひのきの一枚板つくれたまな板。油脂分の多い根の部分を使用している。厚さは3cm以上ある。

一枚板まな板 価格:3240円~1万800円(税込)サイズにより異なる
四万十ひのきの一枚板つくれたまな板。油脂分の多い根の部分を使用している。厚さは3cm以上ある。

 

 

また、CO2の削減にも努めています。間伐を行なうことで森を健康に保ち、同時に出る間伐材を利用して木製用品をつくることで、二酸化炭素の排出量を抑えるカーボン・オフセットと呼ばれるグリーン活動にも参加しています。

 

地元の木材を利用することで、長い距離を輸送する負荷エネルギーもほとんどかかりません。こうした活動は、土佐龍が木を扱うことへの「責任」なのだそう。

 

土佐龍では洗濯板やまな板のほかにも、地元の木材を使った木製の生活用品を多く製造しています。店舗や百貨店への流通は少なく、購入はネット販売が便利。

 

つくり手の想いがこもったこだわりの逸品を、日々の生活に取り入れてみてはいかがですか?

 

(文・開 洋美)

 

 

軽量型まな板 価格:2160円(S)、2484円(M)、3024円(L)すべて税込 四万十ひのきの品質のよい部分を集合した集成材を使用したまな板。軽量で薄いのが特長。

軽量型まな板 価格:2160円(S)、2484円(M)、3024円(L)すべて税込
四万十ひのきの品質のよい部分を集合させた集成材を使用したまな板。軽量で薄いのが特長。

 

 

スタンドまな板薄型小口みつろう仕上げ 価格:1728円(S)、2106円(M)、2592円(L)すべて税込 使用後は木製スタンドを回して垂直に立てて置くことができ、水切れがよく乾きが早い。

スタンドまな板薄型小口みつろう仕上げ 価格:1728円(S)、2106円(M)、2592円(L)すべて税込
使用後は木製スタンドを回して垂直に立てて置くことができ、水切れがよく乾きが早い。

 

 

(株)土佐龍

本社所在地:高知県須崎市浦ノ内東分2830

電話:0889-49-0111

http://www.tosaryu.com

(通販サイト)

http://www.manaitaya.com/

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