行ってみたいデザイン空間

2016.11.25

「DSA日本空間デザイン賞2016」に入選!
日帰り温泉「綱島温泉 湯けむりの庄」

今年の4月、横浜市港北区にオープンした日帰り温泉施設「綱島温泉 湯けむりの庄」が、日本空間デザイン協会が主催する「DSA日本空間デザイン賞2016」に入選した。ゆったりと寛ぐためのデザインと温泉としての魅力を兼ね備えた贅沢な空間を、じっくりご紹介しよう。

 

 

都会の温泉リゾートと呼べるような、デザイン空間に設えられている。

都会の温泉リゾートと呼べるような、デザイン空間に設えられている。

 

 

開放的で高級感が漂う和モダンな空間は

大人のための「都会の温泉リゾート」

 

「日帰り温泉」や「スーパー銭湯」というとファミリーで楽しむ庶民的な施設というイメージがあるかもしれないが、綱島温泉 湯けむりの庄はまったくちがう。高級感さえ漂うデザイン空間に設えられた天然温泉や岩盤浴は、「温泉リゾート」と呼んでもいいぐらいだ。

 

館内は、「なんとなく和風」なデザインではなく、ホンモノの技術が現代に合った様式にアレンジされていて、ちょっとしたデザイン旅館よりも質感が高い。唐紙(からかみ)や組子細工、版築(はんちく)の土壁など、和のデザイン要素が随所に採り入れられているのだ。

 

2階まで吹き抜けになったロビーラウンジには、火のともった暖炉がある。ソファがゆったりと配置された開放的な空間で、入浴前に寛ぎたくなってしまうような落ち着きが感じられる。

 

2階にある温泉浴場は、ロッカールームも洗い場も広々としているし、浴槽も内湯、露天に複数でゆったり浸かれる。ジェットバス、寝湯、かけ流しの天然温泉のほか、電気風呂、塩サウナなどが設けられている。

 

 

2階まで吹き抜けになったロビーラウンジは落ち着きを感じる。

2階まで吹き抜けになったロビーラウンジは落ち着きを感じる。

 

 

玄関ホール(左)やラウンジ(右)も、高級感が漂う和モダンな空間。

玄関ホール(左)やラウンジ(右)も、高級感が漂う和モダンな空間。

 

 

じつは綱島は、大正時代に温泉が発見されてから昭和の中ごろにかけて温泉街として栄えた歴史がある。黒褐色の湯は「美肌の湯」として人気を博してきた。

 

綱島温泉 湯けむりの庄は、源泉の温度が低いため加温してはいるものの、1分あたり240リットルと湯量は豊富。多様な浴槽のなかでも、天然温泉に炭酸ガスを医療分野でも使用されている、中空糸膜を使用して溶かし込んだ高濃度炭酸泉「琥珀湯」がおすすめだ。

 

静かに身を沈めていると肌に細かな気泡がつくのだが、温泉と炭酸ガスの相乗効果で身体が芯から温まるし、肌の引き締め効果もあるという。

 

それでいて、お値段はリーズナブルだ。入浴料は大人1200円(土日祝1400円)、子ども900円(土日祝1100円)で、フェイスタオル&バスタオルと館内着が付く。岩盤浴は別料金で800円(土日祝900円)、岩盤浴着とマット付きだ。[※すべて税抜価格]

 

パーキングスペースには200台以上が駐車可能。渋谷から東急東横線で約20分の綱島駅から、無料のシャトルが運行されているのも嬉しい。

 

 

いで湯は綱島に湧き出た天然温泉。室内風呂はジェットバスなど4種類のお風呂が楽しめる。

いで湯は綱島に湧き出た天然温泉。室内風呂はジェットバスなど4種類のお風呂が楽しめる。

 

 

植栽やライトアップによる露天風呂が夜の雰囲気を高め、日常の喧騒を忘れさせてくれる

植栽やライトアップによる露天風呂が夜の雰囲気を高め、日常の喧騒を忘れさせてくれる

 

 

ナトリウム炭酸水素塩泉で、皮膚を滑らかにする美肌作用がある。源泉かけ流し風呂は、加温のみ行っている。

ナトリウム炭酸水素塩泉で、皮膚を滑らかにする美肌作用がある。源泉かけ流し風呂は、加温のみ行っている。

 

 

関東最大級6種類の岩盤浴、マッサージやエステ

とうふ料理を中心としたお食事処など、温泉以外の魅力も満載

 

綱島温泉 湯けむりの庄は、入浴設備が充実しているだけではない。岩盤浴、リラクゼーション、お休み処、お食事処「とうふ旬菜 心音(ここね)」など、滞在型の日帰り温泉施設としての充実度は高く、しかもそれぞれが魅力的なのだ。

 

岩盤浴は別料金とはいえ、趣向の異なる6種類を予約不要で何度でも入ることができる。ヒマラヤ岩塩をふんだんに使った「塩」の部屋や、6種類の鉱石を使った「岩」の部屋、超微粒子ナノスチームを採用した「潤」の部屋などがある。

 

また、サウナストーンにアロマオイルを含んだ水をかけ、水蒸気を発生させるフィンランド発祥の蒸気浴「ロウリュ」は、サイエンスプロデューサー・米村でんじろう氏が監修した演出のなかで楽しめる「風」の部屋などがあり、岩盤浴好きなら何度でも通いたくなってしまうはず。

 

お休み処には、テレビ付きのチェアを100席以上用意。デイベットタイプとリクライニングタイプがあって、風呂上りや岩盤浴のあとにゆっくりと休むことができる。女性専用コーナーも設けられているのも女性客には嬉しいところ。漫画や雑誌、新聞やネットも完備されている。

 

 

広々としたロッカールーム。岩盤浴は趣向の異なる6種類を、予約不要で何度でも入ることができる。

広々としたロッカールーム。岩盤浴は趣向の異なる6種類を、予約不要で何度でも入ることができる。

 

 

(左)サイエンスプロデューサー・米村でんじろう氏が監修した「風」。(右)美肌効果が期待される、超微粒子ナノスチームによる「潤」。

(左)サイエンスプロデューサー・米村でんじろう氏が監修した「風」。(右)美肌効果が期待される、超微粒子ナノスチームによる「潤」。

 

 

(左)中央のオブジェからは氷がゆっくりと出る「氷」。(右)6種類の鉱石を用いた岩盤浴スペース「岩」。

(左)中央のオブジェからは氷がゆっくりと出る「氷」。(右)6種類の鉱石を用いた岩盤浴スペース「岩」。

 

 

また、併設のフィットネスクラブ「PRiME fitness & spa」では、「チームラボ」とコラボレーションしたスタジオプログラム「5!SENCE」も展開している。チームラボ監修の映像を見ながら行うヨガやストレッチで、ビジター利用も2000円(税抜)で可能だ。

 

営業時間は朝9時から深夜0時まで(岩盤浴は23時30分まで)で、年中無休。休日にワンデイトリップ感覚で利用するのがおすすめだが、忙しいビジネスパーソンにとっては仕事帰りに立ち寄れるのも便利だろう。

 

充実した入浴設備から、岩盤浴、アロマトリートメントやマッサージ、アカスリ、エステなどまで完備した都会の温泉リゾートを、ぜひゆっくりと体感してほしい。

 

(文・久保加緒里)

 

 

お食事処「とうふ旬菜 心音(ここね)」など、滞在型の日帰り温泉施設としての充実度は高い。

お食事処「とうふ旬菜 心音(ここね)」など、滞在型の日帰り温泉施設としての充実度は高い。

 

 

(左)併設のフィットネスクラブ「プライム フィットネス&スパ」。(右)ウルトラテクノロジスト集団チームラボ監修の映像を見ながらヨガやストレッチも行えるホール。

(左)併設のフィットネスクラブ「PRiME fitness & spa」。(右)チームラボ監修の映像を見ながらヨガやストレッチも行えるスタジオ。

 

 

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綱島温泉 湯けむりの庄

住所:神奈川県横浜市港北区樽3-7-61

営業時間:天然温泉/9:00〜24:00(年中無休)

入館料:天然温泉/大人1200円(税抜)、土日祝1400円(税抜)

小人900円(税抜)、土日祝1100円(税抜)小学生以上入館可

岩盤浴料金/800円(税抜)、土日祝900円(税抜)中学生以上の利用可

問い合わせ:045-545-4126

http://yukemurinosato.com/tsunashima/

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